「札幌国際デザイン賞」は2004年より、「札幌スタイル・デザインコンペティション」という名のデザインコンペに発展的に解消された。主催はやはり札幌市で、公募が国内を中心に行われるようになったことと、強く「商品化」を意識して公募されるようになったのが、大きな変更点である。
 そして、「札幌の風土を暮しの中に活かし、生活や気持ちをもっと豊かにする、楽しさ、温かさ、面白さ、新しさ、美しさ、そんなスタイルを持ったデザイン」というのがその趣旨である。

 私の場合、「生活の中の楽しさ、面白さ、新しさ、豊かさ」などの部分では、常に意識して日頃のデザインワークに取り組んできた。しかし、いざ具体的な「商品化」となると、いささか心もとない。いわゆる「お金もうけ」は、とても下手なたちなのである。
 しかし、過去の「札幌国際デザイン賞」入選3度という経歴からなのか、詳細な案内状が事務局から何度も送られてくる。多忙なこともあり、当初は応募をするつもりはなかったが、いろいろな事情で結局応募することになった。そして、またまた入賞した。
 ちなみに2004年第1回の全応募数は182点、全入賞数は14点という数字だった。(札幌スタイル・デザインコンペティション実行委員会資料より)数字で見る限り、これまでより門はさらに狭くなったようだ。

「札幌国際デザイン賞」と同じく、ここにその入賞作の概要を記すが、まだ第1回なので、作品はひとつしかない。しかも、このコンペは2年に一度しか実施されないので、次回の掲載がいつになるのか、皆目分からないし、もしかするとこれきりになるかもしれない。大変のんびりした、気の長い話なのである。
(隔年実施でしたが、2008年の第3回を持って事業は終了しました)


 ・CONTENTS・

   2004...第1回入選/『バーチャル・フェンス〜Virtual Fence』