縄文の日々をめざして


 
ギターサドルの交換.... 2005/春



 23歳で社会人になったときに2万円で買ったモーリスのギターを、いまでも大切に使っている。40歳前後でサッカーに熱中した時期に多少のブランクはあるが、その時期でも最低1〜2ヶ月に一度はギターを弾いては歌っていた。細々とだが、買ってから32年間、休みなく弾き続けてきたことになる。
 ギターの種類やメーカー、価格にはほとんどこだわらないが、これだけ1台のギターを長い間弾いていると、もはや自分の身体の一部のような感覚に陥る。そしてこれだけ弾いていると、どんな大切に使っているつもりでも、時の積み重ねにより、どこか消耗してしまう箇所が出てくる。

 一昨年秋から歌とギターの活動を本格的に再開したが、最近になってギターの音がビビる、すなわち、弦がこすれて異音が発生するようになった。ある特定のフレットにカポをつけ、ある特定のフレットを押さえたときにそれは起きた。
 ピックを激しくかき鳴らすストローク奏法が中心なので、そのビビり音は非常に気になった。いろいろネットで調べてみると、どうもギターの弦を支持している「サドル」という小さな部品に問題があるらしいことが分かる。
 サドルは弦を支持し、音を直接ボディに伝える重要な部品で、牛骨や象牙などの固くて丈夫な材質で出来ている。かなり過酷な使い方にも耐えられるはずだったが、32年の年月はその固い部品にさえも、深い溝を作ってしまっていた。

 プロの修理屋に頼めば話は簡単だったが、修理費はかなりかかりそうだったし、最低1週間程度はギターを預けなくてはならない。ちょうどその頃から、介護施設訪問ライブや居酒屋ライブの活動を盛んにやっていて、1週間のブランクは致命的とも思えた。もし修理に出すなら、予備のギターを買わねばならない。そもそも、修理費で中古のギターなら買えるのではないか…?
 あれこれ検討するうち、ネット上で自分でギターを修理、調整し、その手順を詳細に公開している素晴らしいサイトにめぐりあう。読んでみると、何とか自分にも出来そうな感じがした。そこで一念発起、自分の力で初のギター修理に挑戦することにした。

 まず、ネット情報を参考に、サドルという部品を探す。サドルといっても、サイズや材質など、軽く10種類を越える。いつもギターのパーツ等を買いにいくなじみの楽器店に電話で相談してみると、めざす部品の在庫があった。道具もいつも家具作りや家の修繕に使っているものが転用出来そうだった。
 以下、修理の顛末である。


新品のサドルを買う。私の場合は「PICK BOY」の牛骨製サドル「NS-NO10S」(W79.6×H8.8×D2.9mm)を購入。420円だった。ネット通販でも買えるが、使っているギターのサドル寸法を測り、少し大きめの物を買うこと。サドルがゆるいといい音が出ない。

ギターの弦をすべて外す。ついでに、ギターを磨いてすっきり。(^_^;

古いサドルを慎重に外す。外しにくい場合は細いドライバーなどを補助に使う。外したサドルは表裏をマーキングし、見本として捨てずにとっておく。(写真1)

新しいサドルの上に古いサドルを重ね、マジックペンでなぞって型取りする。修正する方針をここで決める。同じサドル形状にしてしまうと、何も問題が解決しない可能性もある。
 私の場合、1弦と6弦が低すぎて(ネックに近すぎて)音にビビりが出たので、この部分を少し高くすることにした。

サドルを2枚の固い板とクランプ等ではさみ、サンダーで荒削りする。サンダーがなければ、大きめのヤスリで少しずつ削ってゆく。
 削るのはあくまでカーブのある片側だけで、ボディに直接あたる直線部分は一切削らずに製品形状をそのままいかす。これは弦の響きをボディにまっすぐ伝えるため。(写真2)
 写真では安価なクランプではさんで削っている。小さな物ならDIY店で1個100円前後。

だいたいの形が整ったら、小さめのヤスリでさらに形を整える。このときはクランプ等ではさまず、手で直接押さえて削る。断面の形状にも微妙なカーブがあるが、古いサドルを参考にする。

ギターの溝にぴったりはまるように厚さを調整する。削り過ぎるとガタが出来て音が正確に伝わらない。
(古いサドルは経年のボディ収縮のためか、側面にも底面にもかなりのガタつきがあった)

一通り形が整ったら、いったん弦を張って実際に弾いてみて、調子をみる。不都合を調整し、納得出来るまでヤスリがけの微調整を繰り返す。

 私の場合、始めてからおよそ2時間かけて、ようやく納得出来る音を得た。結果的にサドルは1弦と6弦の部分で旧部品よりも1ミリ、他の弦で0.5ミリ高くなった。これによってビビリ音がすべて解消されたのはもちろんだが、サドルとボディが接触する部分をぴったり隙間のない形状に調整したため、弦の音が正確に伝わるようになった。
 簡単に書くと、以前よりも音が大きくなったのである。時にはPAもなく、たった独りでガンガン弾いて歌うスタイルの私に、実に向いた音になったのだ。

 調子に乗ってごく最近、ネック上部で弦を支えている「ナット」という、やはり固い牛骨部品も自分で修理した。ナットが弦によって磨耗すると溝形状がいびつになり、開放弦でチューニングが合っていても、ハイポジションで弾くと音がずれる、という困った現象が起きる。私の場合がそうだった。
 このナットはネックに完全に接着されているので、交換はサドルよりもさらに難しい。問題のあるのはやはり1弦と6弦だ。該当する部分の溝の片寄りを細いヤスリで微妙に調整する。何度が繰り返すうち、ようやく音のズレが解消された。いずれナットも交換の時期がくるが、寿命を少し伸ばすことが出来たようだ。

 ギター修理は非常に根気と技術がいるので、ただのDIYの延長感覚でチャレンジすると、痛い目に合うかもしれない。 「よし、オレも」と挑戦される方は、それなりの覚悟が必要でしょう。(試される方は各自の責任で行ってください)


サドル修理にあたって、「TAKAよろず研究所 」の「ギター修理と調整」を参考にさせていただきました。貴重な情報に感謝いたします。



 
トリ風力計.... 2005/夏



 家のメンテナンスや家具作りなどは必要に迫られてやることが多く、遊び心の入り込む余地はあまりないが、数少ない例外は、数年前からウッドデッキの片隅に取付けてある風力計だ。
 家を建てたときから何か動くものをつけたいといろいろ画策していたが、風の強いこの地域の特質を活かし、回転式の風力計を作ることに落着いた。

 風力計のイメージはお椀が軸の回りでくるくる回るタイプだったが、普通にお椀が4個ではツマラナイので、3個に減らして作ることにする。上から見ると120度毎にお椀がつくことになり、90度毎に直角につけられる4個よりもバランスはとりにくいが、デザイン的にははるかに斬新である。
 この種の小物を作る場合、新しい材料は極力使わず、なるべくありあわせの材料をやりくりするよう心掛けている。使えそうな端材は捨てずに箱にしまってあり、新しく何か作る時は、まずその箱から適当な材料を探し出す。
 軸や腕の部分は手頃な端材がすぐに見つかったが、お椀になる材料が見当たらない。使っていないプラスチック製の植木鉢を転用しようとしたが、デザインや素材感がいかにもおそまつ。考えたすえ、ここだけ100円ショップのステンレスカップを買うことにした。
 軸の一部に同じステンレス素材で物干パイプの端材が見つかり、合わせて使うことにする。

 作り方を簡単に記す。

ステンレスパイプの一方に木材を削って打込む。これは回転する腕を止める重要な部分なので、木材を少しきつめにナタなどで削り、ハンマーで強く打込む。打込む深さは、7センチ以上。長めの材料を打込んでから、あとでノコで切り落とす。
 今回は直径32ミリ、長さ約30センチのパイプを使ったが、もしパイプの端材が見つからない場合、直径28ミリ、長さ50センチの鋼製パイプの市販品(製品名イレクター)がDIY店にあるので、それらを使うとよい。

パイプのもう一方に3センチ角くらいの木材(長さ30センチ前後)を削って打込む。これはウッドデッキの手摺部分に、風力計全体を止めるためのものである。

1辺が8〜10センチくらいの正三角形を適当な板で2枚作る。分度器で60度の角度を正確に描いて切る。今回は内部壁に使った5ミリのハードボードを使ったが、9〜12ミリの合板でも代用出来る。

風力計の腕となる20ミリ角、長さ15センチくらいの角材を3本用意し、正三角形の板2枚で3本を挟むようにしてビス止めする。三角形の頂点に腕を合わせ、腕1本につきビスは上下各2本。(写真1)この腕の角度は、上から見て120度となる。

ステンレスカップ(今回は直径10センチ)の中心に、腕に合わせて2個の穴をあける。ドリルを使うより、先端の尖ったドライバーを使ってハンマーで打ち抜くほうが簡単。穴はビスよりも小さめにする。

ステンレスカップを内側から短かめのビスで腕に止める。

軸の部分と回転部分のふたつのパーツが完成しているはず。回転部分の重心を出すため、三角形の部分にキリなどの細いものを当て、バランスをとりながら重心を探して印をつける。ドリルで5ミリくらいの穴を上下2枚の板に貫いてあける。
 もしこの重心の取り方と穴の開け方を間違うと、うまく回転しない。

7センチくらいの長いビスの頭にワッシャーを入れ、回転部分を軸の中心(木を埋め込んである側)に止める。スムーズに回転させるため、ビスは完全に締めつけずに頭に数ミリの遊びを作る。軸と回転部分の間にも複数のワッシャーやナット等を入れ、うまく回転するように調整する。
 軸の反対側、木が突き出ている部分をデッキ等にビスでしっかり止めると完成。(写真2)

 木材にはすべて屋外用塗料を塗った。ステンレスカップには様々な形状があるので、好みに応じて変えるとよい。
 上記の手法にたどり着くまで、実は数回作り直した。作って5年目になるが、まだどこも壊れていない。厳しい冬の地吹雪や風速50メートル近い台風にも立派に耐えた。目検討だが、およそ5メートルを超える風があると、クルクルとよく回る。
 夏は回転するカップが陽光にきらめき、冬はカップの上に綿帽子のように雪が降り積もる。それを居間の中からガラス窓越しに眺めていると、何となく気が落着く。

 当初、動物等を模した風向計を上部に併設しようと考えていたが、シンプルなこの形状が気に入ってしまい、ついそのままだ。



 
ギターストラップ.... 2005/夏



 歌とギターによる外でのライブが急に増えてきて、しかもそれがPA不要の青空ライブばかりではなくなりつつあった。多様化する音楽活動に対処するため、30数年ぶりに新品のギターを最近買った。これに関しては、このサイト内のエッセイ「徒然雑記」にも詳しい。
 さて、ギターを買うとケースやスタンド、ギターストラップ等も同時に必要になる。ケースは長距離移動にも負担の少ないショルダーベルト付の軽量タイプ、スタンドはこれまた移動にも耐える折畳み式の軽いものを同時にそろえた。あれやこれやで出費もかさむ。

 立って歌うのに必須のギターストラップは手持ちのものを兼用しようかと考えたが、ライブ毎にいちいち付け替えるのも煩わしい。よし、ならばここはひとつ得意の手作りでいこうじゃないか。木工細工とは勝手が違うが、ダメモトでやってみることにした。

 まず最初に、ベルトをどうにか調達しなくてはならない。手持ちの既製品を調べると、最低110センチの長さが必要であることが分かる。しかも、幅はある程度広くないと肩への負担が重くなり、長時間のライブには耐えられない。ベルトそのものに強度が必要なのは言うまでもなかった。
 この3つの条件に当てはまるベルトを探すのは、至難の業だった。洋服タンスを漁って古いズボンのベルトを探すが、もともと腰の細い私のベルトに、長さが合うものは見当たらない。次にあまり使っていないスポーツバックの吊りベルトを当たってみるが、こちらは幅がやや貧弱だった。金具の付き方も頑丈で、リメイクするにはかなり難しそうである。

 家の中の物はあきらめ、100円ショップに行ってみた。まず最初にベルトコーナーを探すと…、あった!工事用の作業ベルトである。幅4センチで、長さ110センチ。条件にぴたりだ。工事用だから、頑丈さでこれに勝るものはない。材質が皮ではなく、合成樹脂製なのが唯一の欠点だったが、迷わずこれを買った。(写真1)
 色は数種類あったが、ギターの色とのバランスを考え、オリーブを選ぶ。

 家に戻り、さっそく作り始めた。私の場合、ストラップピンはボディのお尻とネック根元の2ケ所に付けてあり、ギターストラップはその2ケ所のピンにとめている。

まずベルト用の金具をすべて外し、端部にギターを吊るすためのフックをつける。フックは古い皮製バックをバラしたものを使った。ここはギターストラップの心臓とも言える大事な部分なので、ぜひとも皮を使いたい。今回は本皮を使ったが、合成皮でもたぶん大丈夫。

ベルト幅にあわせて皮を10センチくらいの長さに切る。片方はベルトに糸で縫いつけるので、バラした皮バックの糸穴の開いた部分を利用することにする。もう片方は丸みをつけて切る。同じ形状のものが二つ必要。(写真2)

ベルトに皮のフックを縫いつける。針は太めの木綿針、糸は皮ケースをバラした糸かボタンとめ用の糸、あるいは太めの木綿糸を使う。(ミシン糸は不可)今回は太めの木綿糸を使った。
 ベルトの裏側にあたる部分に補強用の短い皮をつけ、頑丈にする。こちらも糸穴が開いた部分を利用する。運針はすべてミシンと同じような「返し縫い」(端部まで縫ったら、また戻ってくる)を使う。(写真3)

両方が縫い終わったら、裁縫用のパンチ抜きとハンマーで、フックの真ん中に直径5ミリくらいの穴を開ける。(写真4)
開けた穴にハサミの先を入れ、ギター本体のストラップピンに合わせ、切込みを入れる。当然だが、切込みはベルトの方向に片側だけ入れる。切込みが長過ぎるとギターが外れてしまうので、慎重に。私の場合、15ミリでぴったりだった。(写真5)

とりあえず完成し、ギターに取付けて試してみたら、肩の部分が滑って弾きにくい。そこでバラした皮バックの内側に張ってあった薄い皮を筒状に縫い、ベルトに通して適当な位置で糸でとめ、肩当て代りにしてみると滑らなくなった。
 そのほか、ベルト穴の金属部分がギターにこすれて傷をつける可能性があったので、こちらも薄い皮を細長く切り、内側の金属部分にボンドで張る。これで完成。薄い皮がもし手に入らない場合、厚手の布でもおそらく代用出来る。(写真6)

 ベルトの必要長さ110センチは、あくまで私の例である。もっと体格のいい方、あるいはストラップの一端をギターネックのヘッド部分にひもで結びたい場合など、たぶんベルトの長さはもっと必要になる。
 長いベルトが入手できない場合は、皮のフックやひもの長さなどで調節するしかない。いずれにしてもこのやり方だと当の本人以外にギターは使えず、相当の変わり者にしかむいていない手法だ。針と糸を自在に使わなくてはならないので、「男が針仕事なんか…」とジェンダー論に縛られている男性にもお勧めしない。
 しかし、ヤル気さえあれば、世界にただひとつだけのギターストラップが完成する。

 このタダ同然の手製ギターストラップ、新しく買ったエレアコ専用だが、早くも2度のライブで役立った。使い心地も上々で、いまのところ不安はない。当座の間に合わせのつもりだったが、もしかすると壊れるまでずっと使い続けるかもしれない。
(追記:その後ずっと使ってます)



 
簡単CDラベル.... 2005/秋



 仕事と趣味の両方でCDを作成する必要があり、この際、CDラベルを自作しようかと思い立った。同人誌のイラスト集やオリジナル曲のCDに、その人のオリジナルラベルを貼ったものを過去に何度かいただいたことがあり、いつかは自分でもやりたいと思っていた。
 自作ラベルのいいところは、まずデザインに独自性を出せること、そして本体そのものに情報を自由に記載出来るところだ。これだけCDやDVDが街にあふれだすと、本体に何も記載のない個人レベルのCDやDVDの類いは散逸してしまいがちで、いずれ闇に埋もれてしまうことになる。かといって、マジックペンで直接情報を記載する手段は、いかにも野暮ったくて抵抗がある。

 まず、印刷用のラベルを調達しなくてはならない。量販店には膨大な種類のラベルが並んでいるが、

・CDとDVDの両方に使える
・数枚を同時にではなく、1枚ずつバラで印刷出来る(経済的)
・インクジェット専用
・安い(^_^;
・印刷用テンプレートをネットからダウンロード可能(特にMac用がある)

 これらのキーワードすべてを満たす製品に絞ると、数はごく限られてくる。買ったのはサンワサプライのCDR001(又は穴が一回り小さいCDR002)という型番。20枚入でどちらも420円だった。
(2005.9ヨドバシカメラ札幌)

 CDラベルは単体だけでは機能しない。CDやDVD本体にずれることなく、ぴったりと貼りつけるための専用道具が別に必要なのだ。単純にはがして見当をつけて貼るのは、どんなに器用な人でもまず無理。CDやDVDに一度貼ったラベルを貼り直すと、焼きつけた部分がはがれてしまい、CDやDVDを確実に駄目にしてしまう。これまた厳禁なのだった。
 ところがこの道具がやたら高く、しかも図体が大きくて場所をとる。およそ1500〜2000円くらいはするし、この種の道具の宿命で、使っていないときはただ邪魔なだけだ。売場の製品をじっくり見ると、何とか自作出来そうな感じもし、結局買わずに帰ってきた。

 最初はお施主さんに差し上げる完成した住宅の設計資料集を納めるCDを、次にオリジナル曲を納めたデモ音源CDを作った。片方は仕事、片方は趣味だが、どちらも創造者としての独自性を打ち出しつつ、細かい情報の記載が書かせない。
 ソフトをネットからダウンロードし、ラベル自体はごく簡単に出来上がった。背景画像はフリー画像等の使用は避け、オリジナルのCGや写真を加工した。さて問題は、このラベルをいかにしてCD本体に貼りつけるかだ。

 CDのケースが専用道具に似た形状であることから、これを使って何とか作業が出来そうな気がした。不要のサンプルと試し刷りしたラベルで試行錯誤するうち、ほとんど問題ない誤差で貼る手段を発見する。以下、その手順である。

不要なCDを使い、試し刷りしたラベルの中心の丸い部分(普通は捨ててしまう直径40ミリ程度の不要な部分)をはがし、中心をピンセットで合わせてぴったり貼る。
 この部分はCDよりも一段高くなり、ラベルを貼るときの中心位置を正確に出すための重要なガイドとなる。

裏返して、中央の直径15ミリ前後の穴をカッターナイフで丸く切り取る。このCDはセット用として繰り返し使うので、保存しておく。(完成品は写真1中央)

このセット用CDを貼ったラベル部分を上にして、CDケースにきっちりと置く。

CDの穴にぴったりはまる丸いツマミを作成する。私の場合は古いコルク栓を削ったが、消しゴムでも代用可能。
 寸法は細いほうが13ミリ(CDケース中央の穴にぴったりはまる大きさ)、太いほうが16ミリ、長さ12ミリのテーパー状。いろいろ試すと、細いほうが4〜5ミリ突き出ているのが最もズレが少なく、きれいに仕上がる。(写真1右)
 これをターゲットCDの穴に太いほうを上にして差し込む。

印刷したラベルを裏返し、セット用CDの上に中心を合わせてそっと置く。粘着部分が手につくので、ピンセットで作業する。(写真2)

ツマミを差し込んだターゲットCDの表部分を下にし、小指以外の4本の指で均等につまむ。CDケースの中央の穴にツマミの下をぴったり合わせ、4本の指全体を均等に使ってそっと真下に落とす。(写真2)

そのまま柔らかい布などで全体をこすって完全に接着させると完成。(写真3)

 買ったのは結局、消耗品である420円のラベルのみ。手作りしたのはセット用のCDとツマミだけで、邪魔にもならず、廃品利用なので安くて結局は地球にもやさしい。万が一紛失してもすぐに作り直せる。
 問題は果たしてこの作業をやる暇と根気があるかだけだが、作業難易度は意外に低い。ちょっと器用な人なら、1〜2回の練習で専用道具と同じくらいの精度でやれるはず。
(大事なデータを損傷してしまう可能性がゼロではないので、試される方は各自の責任で行ってください)
 縄文生活への道は一見厳しくて面倒そうだが、やり遂げたときの達成感には得難いものがある。