ツクイ札幌麻布・訪問ライブ /2019.11.17
1年前に初めて依頼があった近隣のデイサービスで再び歌った。いわゆるリピート依頼だが、昨年は施設が開設してまもなかったこともあり、場をつかむのにやや苦心した記憶がある。
昨年の記録を参考に構成を練ったが、季節の急変で冬の歌でも違和感がなくなり、最近の晩秋傾向の構成を微妙に変えた。
スタートは15時で、14時20分に家を出る。気温が2度ほどで風も強く、とにかく寒い。ブラックバーン状態の道路を慎重に走り、20分で先方に着く。
昨年とは担当者が変わり、ステージが客席を広く見渡せる窓を背にした位置に変わった。
素早く設営して、10分前にスタンバイ。控室でしばし待って、予定から5分遅れの15時5分から始めた。想定外のリクエストが多数あって、50分で14曲を歌う。(※はリクエスト)
「上を向いて歩こう」
「好きになった人」
「お座敷小唄」
「バラが咲いた」
「幸せなら手をたたこう」
「高校三年生」
「荒城の月」
「小樽のひとよ」
「星影のワルツ」
「神田川」※
「つぐない」※
「涙そうそう」※
「ブルーライト・ヨコハマ」※
「まつり」
聴き手はおよそ30名。前回は男性の比重が3割前後と高かったが、1年を経た今回は1割強まで減っていて、他施設と大差がない。
抜群の手応えだった3日前のデイサービスに似た構成で臨んだが、歓声や手拍子は少なめで、前回同様に大人しい印象。アクセントのつもりで入れた叙情系の「バラが咲いた」「荒城の月」の反応が意外によく、共に歌う声も耳に届いた。
傾向としては傾聴型の場で、直近の2つのデイサービスライブに比べ、明らかに嗜好が違っていた。
8曲を歌った時点でおよそ30分が経過。打合せによる演奏時間は45分で、このまま残る4曲を歌えば要望には充分応えられた。
しかし、事前のイメージと実際の反応に微妙なズレを感じたこともあり、ここで予定にないリクエストを募る気になった。
実は1年前にもリクエストを募ったが、反応はゼロ。その旨を告げると、職員さんが急きょ場を巡回し、リクエストを集めてくれた。
職員さんがリードすると、どのような場でもリクエストはでやすい。ライブは終盤だったが、続々と希望曲が出て、場は一気に盛り上がった。
特に叙情性の強い「神田川」の出来が抜群で、終わると場からため息が出るほど。時間の都合で応えられなかったリクエストも多くあったが、終了後に「次回はリクエスト中心でぜひに」という話になり、それではとリクエスト一覧を置いてきた。
偶然だが、他の系列デイサービスで以前に何度も私の歌を聴いた、という職員さんが2人もいて驚いた。リクエストを募ってくれた方もその一人。
長く歌っていると、いろいろな形で過去の財産が活きるもの。不思議な縁に救われた。