小規模多機能ホーム "初恋"・訪問ライブ /2017.11.6
車で10分ほどの距離にある小規模多機能ホームで歌った。今回も依頼はネット経由だった。最近ではリピート依頼を含めた多くがネット経由になりつつある。時代は動いている。ブログを中心とした情報公開を怠ってはいけない。
開始15分前の13時15分に到着。珍しく2階ホールが会場だった。聴き手は職員を含めて40名弱で、そう大きくはない会場は立錐の余地もないほど。
初めて訪れる施設で年齢層も幅広いらしく、ごくオーソドックスな介護施設系のセットで臨むことにする。
予定よりやや遅れて13時31分くらいにスタート。先方の希望通り、およそ45分強で15曲を歌う。
《セレクトタイム》
「高校三年生」
「おかあさん(森昌子)」
「お座敷小唄」
「バラが咲いた」
「幸せなら手をたたこう」
「上を向いて歩こう」
「荒城の月」
「小樽のひとよ」
「星影のワルツ」
「まつり」
《リクエストタイム〜シングアウト》
「北海盆唄」
「影を慕いて」
「いい日旅立ち」
「酒よ」
「青い山脈」
場の嗜好がつかめないので、前半は手探りの進行となったが、2曲目の「おかあさん」でいきなり泣き出す人が現れた。過去に何度か泣かれたことのある曲だったが、以降の叙情系の曲でも涙を流す人が続出した。
反面、ニギヤカ系の曲に対する反応はいまひとつの印象。「お座敷小唄」では事前に手拍子を誘導したが、多くの場では何も言わずとも手拍子の出る「まつり」では、ほとんど手拍子がない。
後半のリクエストタイムでも叙情性の強い曲が続出。メロディに合わせて共に歌う人も数多く、場の傾向としては明らかに傾聴型だった。
今回、リクエストは一覧表を配ったり事前に募ったりせず、その場のなりゆきで進めたが、出たリクエストは幸いに全てレパートリーにある曲だった。
「北海盆唄」「影を慕いて」は過去にほとんど歌ってないが、以前に別施設でリクエストがあって覚えたもの。地味な備えは思わぬ場面で活きる。
請われるままリクエストに応じるうち、いつの間にか終了予定の14時15分を過ぎた。最後に賑やかに「青い山脈」で歌い納めとさせていただく。
場に聴き足りないような独特の余韻も残ったが、高齢者が対象のライブとしては、程よい時間だった。
終了後、声をかけてくれたKさんが「実は吹抜けの下でもグループホームの利用者が集まって聴いていたんですよ」と思いがけないことを言う。顔は見えずとも、音だけでライブは楽しめるようだ。
関連施設の課長さんがたまたま居合わせていて、名刺交換していろいろお話しした。もしかすると別施設からも声がかかるかもしれない。
喉の調子はまずまずで、大きなミスなく無難にこなしたが、反省としては2曲目の「おかあさん」でキーを間違えて1音低く歌ってしまったこと。さらには、「バラが咲いた」で聴き手の涙に一瞬流されそうになり、かろうじて堪えたことがある。しかし、ライブの流れを壊すものではなかったと信じたい。