家作りNet相談〜その4
南野さんの軽やか風水、風薫る水の家〜間取り計画編



 北の木々が一斉に芽を吹き、花々が咲き乱れる2003年6月上旬、間取り相談に関する4度目の依頼がきた。この方のお話は前回の例とよく似ていて、建築条件つきの土地をすでに購入され、あとは指定施工業者の規格住宅で間取りを決めて契約を待つばかりの状態だった。
 ところが、契約まであと数日と迫ったある日、それまで充分検討を重ねてきたつもりの間取りや家作りの全体計画に、急に不安をもたれたようだ。このあたりは家を建てようとする人々が陥る共通の心理なのかもしれない。ローコストの規格住宅とはいえ、一生に一度あるかないかの大きな買い物であることに変わりはない。「本当にこれで建てていいのか?」と疑問に思うのは、人としてむしろ自然な摂理であろう。
 不安の種は、やはり施主主導で進められた間取り計画である。規格住宅の悲しさで、使える材料や寸法に多くの制約がある。コスト面の事情で施工業者が設計に充分な人材を割り当てることが出来ず、こだわりのある施主に対して説得力のある案を提示出来ないことに、その根本的要因があるようだった。

「ご相談にのっていただけますか?」とのメールが飛び込んだのが6月5日、契約予定日はすでに1週間後に迫っていて、図面確定はそれ以前の6月10日ころまでに、という切羽詰まったスケジュールだった。資料のやり取りに要する時間等を考慮すると、正味2〜3日で計画をまとめあげなくてはいけない。通常なら絶対不可能な常識外れの話なのだった。
 迷ったが、ひとまずお受けすることにした。厳しい条件下での計画遂行は正直きついが、裏を返せば、困難な仕事を見事まとめあげる楽しさと爽快さにもつながる。万一期限内に計画がまとまらなかった場合には、相談料を大幅値引きしようと腹をくくった。

 以下、時には日に5〜6通ものメールが行き交った「短期集中型住宅相談」の全貌を記す。依頼者のご夫妻がなぜ規格住宅に飽き足らなかったか、そしてどうやってそれを克服したかがお分かりいただけるはずである。


 ・CONTENTS・

   素人の家作りの限界
   短期集中型解決案
   菊地さんの案で行きます
   悩ましきUT&ボイラの配置
   間取り、ついに決着へ
   総合住宅相談へと発展



 
素人の家作りの限界



 はじめまして、北海道南部のある町に住む南野と申します。こちらのホームページを拝見していくうちに、どんどん菊地さんワールドに魅了されて、いてもたってもいられず、こうしてメールを打っている次第です。
 土地は建築条件付きで購入済。建物は申し込み済みで、今月中頃には建物の契約をしなければならない状況で、夫婦で毎日朝から晩まで間取り等の検討に頭を悩ませていました。1ヶ月近くに渡るハウスメーカーさんとのやりとりの中で、ほぼ間取りは完成に近づき、「そろそろいいんじゃないか?」と、正直疲れてきたせいもあって、決まりかけた時!!まだ熱心にインターネットで家に関する情報収集に余念のない夫に、
「ちょっとここのホームページ見てみてよ…」と言われ、軽い気持ちで「どれどれ〜」と横から画面を覗いて読み始めたら……、止まらなくなってしまいました。(笑)

 それから約3日、子供を寝かしつけてからパソコンONで家に関する内容を拝見し、菊地さんのセンスとローコストを目指した型にはまらないユニークな発想に驚き、感銘を受けて「この人に相談するしかない!」と決めました。
 引き受けていただけますでしょうか。もし引き受けていただけるのなら、有料でお願いしたいのですが、どのような形式にしたら良いのでしょうか?メール一回の往復について発生するのですか?

 当方の大まかな資料は以下の通りです。

●家族構成
・主人  30代前半、会社員
・妻   30代前半、専業主婦
・長男  未就学児

●土地
・第1種低層住居地域
・敷地面積 216.03平米(65.35坪)
・建ぺい率 40%、容積率 60%

 主人がかねてより希望していた南東角地で、しかも西側が公園の安い物件が出現。迷わず購入しました。

●資金
 頭金ゼロ。銀行より2千数百万円の借入申請中。(ほぼOKとの事)毎月の支払いを考えるとぎりぎりこのくらいならと決定する。土地代を差引いた残りで建物、その他外講工事等。ハウスメーカーからは建物契約先着20名に200万円値引きという事で早めの契約を勧められているが、「200万円って簡単に言うよな〜」と、主人は怪しんでいる。

 ハウスメーカー本社は地元にはありませんが、委託契約を結んでいる地元施工業者との契約です。建物は坪単価30万弱という規格住宅商品で、車のように(?)決められた条件の中から好みの備品等をチョイスして作るプランなので、数々の制約があり、まるっきり思い通りにはならないのですが、その中でも自分達の理想になんとか近づけようとがんばりました。
 がしかし…、初めてのマイホームですし、主人は本を読んだりネットで調べたりとがんばって勉強していますが、何分素人なので、常に「本当にこれでいいのか?」という疑問がつきまとい、いまいち納得がいってない今日この頃なんです。費用を抑えつつ、日当たり、風通し、家相、動線、などなど全てを満たそうと思うと、どこかで必ずつまづいてしまいます。ぜひ私達のマイホーム作りをお力を貸していただけないでしょうか。

 長々と書いてしまいましたが、どうかご検討下さい。御返事お待ちしています。



 札幌、TOM工房の菊地です。サイトへのご訪問、そしてメールありがとうございました。ご自宅の新築をご計画中とのことで、メールの主旨はよく分かりました。私のホームページにご共感いただいたそうで、大変ありがたく思っております。
 今回の物件はハウスメーカーの建築条件つきということで、第三者である私がご相談にのる範囲は限られている気がしますが、出来る限りご協力させていただきます。

 有料でのご相談をご希望とのことで、まず料金に関してご説明いたします。すでに土地を入手され、具体的な間取りのみのチェック(添削)をご希望の場合、一件一案につき以下の通りです。(ホームページ記載の内容と一部重複します)

1)ホームページでやり取りの要旨を匿名で発表する場合:○○円(税込)
2)一切公表せず、双方のやり取りだけで完結する場合:××円(税込)

 いずれの場合も下記の内容は別料金となります。

・具体的な間取り案が何もない状態からの平面図作成。
・立面計画やパースの作成。内外装材料の選定。
・物置、庭、デッキなどの外部計画。
・施主の代理として工務店やハウスメーカー等に対する交渉事の一切。
・関係官庁等に対する各種問合せ。

 物件はひとつでも、全く異なる案をそれぞれ添削する場合は、2案の取扱いとなります。相談のなかでいい案がでた場合、その一部あるいは全部を実施設計に取り込んでいただいて構いませんが、その場合の当方の法的設計責任は問わないものとします。万一当方の修正案が気に入らない場合でも、相談料はお返しできませんので、ご了承ください。
 一件についてのEメールの回数は料金とは関係ありません。納得いただくまでやります。現在まで、3人の方がこの間取り相談をご利用され、うちお二人が実際の家作りに反映されております。すでにご覧になっているかもしれませんが、ホームページ内の具体例をお読みになってください。かなり突っ込んだことが可能ではないかと思われます。

 相談が進むなかで、より踏み込んだ形での設計相談を相談者が希望し、(たとえば外壁材の選定に迷って完成パースを描くなど)双方と施工業者が納得した場合は、ご予算に応じて別途協議することになります。
 打ち合わせはEメールが原則ですが、場合によって FAXや電話、郵便などを併用します。料金の支払い時期は、第一回の案を提示後、郵便振替などでお願いいたします。恐縮ですが、手数料はご負担ください。(口座番号等はご了解いただいたあとで、お知らせします)

 ホームページで公表した場合の料金が減額になっているのは、当方の宣伝効果があるからです。依頼される方も低料金でお互いに大変いいのですが、今回の場合、決まっている施工業者が公表を嫌う可能性があります。(技術力を問われることを嫌がる)家は建てたあともメンテナンスで長くお世話になるものですので、施工業者との関係は良好に保っておいたほうがお施主さんの利益になりますから、どちらを選ぶかは充分ご検討ください。
 仮に当方と何らかの形で上記アドバイザー契約を結んでいただいた場合、その事実は相手施工業者にはっきり伝えたほうがいいと思います。そのほうが、今後のやりとりがしやすいはずです。(具体化した過去の2例では、すべてお施主さんから相手方に伝えました)

 以上の条件でよろしければ、詳しい資料をお送りください。時間があまりありませんので、ご依頼される場合は至急お願いいたします。必要な資料は以下の通りです。

・敷地配置図:敷地寸法、方位、前面道路幅、敷地の高低差が分かるもの
・敷地周辺地図:隣地の状況が分かるもの(メモでも可)
・間取り図:現段階で決まっているもの、メモ程度でも構いません
・特殊な法的規制がある場合は、その資料(壁面後退線など)
・間取り作成にあたって、ハウスメーカーが決めている条件

 以下の項目はあとでメールでも構いません

・現段階で困っていること(ご依頼された理由)
・当方のホームページで「いいな」と思われた箇所(複数可)
・家作りにあたって、こだわっていること(施主として必要不可欠な条件)

 郵送、FAX、メールのいずれかでお願いいたします。郵送の場合は終了後の再返送の必要がないもの(コピー)でお願いいたします。FAXは兼用ですので、夜11時までにお願いいたします。当方の返信は、対応を早くするため、原則としてメールかFAXになります。
 それではよろしくお願いいたします。



 こんばんは、南野です。メールチェックしてみて御返事が来ていたので、一ファンのような心境で主人と大喜びしました。ご協力いただけるとの事で、恥ずかしながら興奮状態です。記載された資料を明日速達で送る予定ですので、ご覧になって下さい。
 料金は第一回目のプランをご提示いただいた後、ご指定の口座にお振込み致します。当方FAXがないので、メールのみ(場合によっては電話)でのやりとりになるかと思います。

 敷地が現在の住まいから徒歩5分かからない場所なので、毎日のように通っています。写真がありますが、サイズを小さくしてメールに添付した方が良いでしょうか。施工業者の方には、間取りの添削をお願いする事を伝えます。

●間取り作成にあたって、ハウスメーカーが決めている条件
・基本仕様書およびカタログを同封します。
・窓の数は全部で14個(風呂窓を除く)までは標準装備。大きさ、形状は問わない。
・クローゼットは各部屋にひとつ標準装備。

●現段階で困っていること(依頼理由)
・間取りがこれで良いのか自信が持てない。
・敷地に対しての家の配置がこれで良いのか自信が持てない。
・西側に市販の物置、北側にカースペース兼倉庫のようなものを設置したいが、これで良いか分からない。
・基本坪単価をのぞいたオプションの部分をもっとコストダウンしたい。
・子供がまだ小さいので、2階の2部屋をつなげて大部屋としたが、これで良いか。
・2階ベランダの位置および形状はこれで良いか。

●当方のホームページで「いいな」と思われた箇所
・文章から伝わる人柄
・縦の美学
・外観・内装共にセンスの良さ
・自作のテラス、焼肉台、カースペース
・UTからのトイレ

●家作りにあたって、こだわっていること(施主として必要不可欠な条件)
 家相を気にして、ネットで色々調べて間取りに反映させたつもりですが、「絶対にこの方位」と凝り固まっているわけではなく、位置を移動する理由が明確にある場合は移動してもかまわないと思っています。具体的には、
「東側玄関」「東、南東側キッチン」「外壁沿い階段」「トイレ」(北を避けるつもりがどうしても北になってしまった)

・屋根は隣地とのトラブル回避、雪かきの手間を省くため、無落雪以外でフラットな形
・コスト、メンテ等を考慮して、総2階建て
・主人が車好きで、現在はRV車1台所有。(ゆくゆくは私用の軽も購入予定)十分なカースペース兼車いじりの作業スペースが欲しい。

 今日、施工店の営業の方が来て打ち合わせがあったのですが、やはり13日頃まで契約しないと、200万円の値引きは難しいとの事でした。100万円はすでに値引きされる予定ですが、みすみすプラス100万円の値引きを見過ごすのは惜しいですよね。間に合うかどうか正直不安です。
 菊地さんには、急いでいただいて大変申し訳なく思っています。もっと早く菊地さんのホームページの存在を知っていたらと悔やまれます。それでは、資料をご覧いただき、御返事お待ちしています。今後ともよろしくお願いします。



 札幌、TOM工房の菊地です。「間取り相談、(HP記載可)」という条件で確かにお受けいたしました。
 この「HP記載」という条件下での間取り相談を今後とも継続するかどうかは分かりませんが、いままでの相談者で「HP不掲載で」という方は一人もいらっしゃいません。アップ前に全文を読んでいただき、まずい箇所をチェックしていただいています。掲載にあたっては、施工店側にも充分気をつかっておりますので、事前に一言お話しされれば、おそらく問題は起きないでしょう。
 敷地写真はぜひ添付メールでお送りください。当方はブロードバンド環境ですので、ファイル容量は大きくても構いません。FAXがないとのことですので、画像はJPG画像でのやり取りになるかと思います。南野さんのネット環境が分かりませんが、容量は極力100Kを越えないようにします。
 具体的なやりとりは資料がこちらに到着次第、始めさせていただきたく思います。「間取り相談6/6」のようなタイトルが見出しにつきます。一日二度以上になる場合は、「-2」のように番号を追記します。双方が納得した時点で相談終了となります。

 いただいた情報を読んでみた印象では、車庫&物置をいかに安く、機能的でおしゃれにおさめるかがポイントになりそうな予感がします。参考までに、セルフビルド(手作り)はやっておられる(あるいは、この機会にやるつもり)でしょうか?
 家相ですが、我が家でよくないのは「家の中央にある階段」(風と光の通り道としては絶好なのですが、風水では運気が逃げると言われています)「家本体と車庫によって出来る北東の欠け」(欠けは風水では基本的によくない)そして北東に位置する浴室です。

「中央階段」対策は、階段を上り詰めた場所にある打ち合わせテーブルの正面に、鏡を置いてあることです。運気が逃げないよう、鏡で反射させ、家に留まらせるという仕掛けです。
「北東の欠け」対策は、「欠け」の部分に白い花(タチアオイの白)を植え、しかも砂で小さな「塚」を作って邪気を弱めています。
「北東の浴室」対策は、浴室本体と小物等に白を使い、同じく邪気を弱めています。

 どれも専門家の書いた本に載っている対策でしょせんは受け売りですが、最終的には住んでいる者の気分になると思います。建築学上と風水上のつじつまがどうしても合わない場合、このようにすればいいのではないでしょうか。
 それでは資料のお手配、よろしくお願いいたします。



 南野です。車庫&物置の件、まさにその通りなんです。資料をまだご覧になっていないのに、するどいご指摘です。セルフビルドは大変興味がありやってみたいのですが経験はありません。主人いわく、「腕には自信がある」と、やる気は満々のようです。
 前回のメールで、「物置、庭、デッキなどの外部計画」については別料金との事でしたが、このまま進むとそちらの方でもご相談にのっていただくと思うので、お支払する事にします。

 家相が良くない方角を避ける事しか考えてませんでしたが、家相にとらわれすぎるとスペースが無駄になってしまうんですよね。対策を講じて、邪気を弱める事まで考えていらっしゃったとはさすがです。そのような方法があるなら、あまり家相にとらわれないように位置を変更したいです。
 ただし、キッチンは、家相云々ぬきにしても、南東方面にもってきたいんです。なぜなら、午前中の気持ちの良い太陽光を感じながら台所に立ちたい。西側は物が腐りやすい、という2点からです。

 もうひとつ大事な事を忘れていました。菊地さんのお宅で使っている外壁、すごく好きなんです。できれば我が家も同じような雰囲気にしたいのですが、ハウスメーカーで用意している外壁にガルファンはなく、まるっきり別料金になるとの事でした。ありきたりの外壁(レンガ風サイディングなど)はいやなのですが、予算の関係で諦めざるを得ないと思っていました。何か良い方法はないでしょうか。ハウスメーカーから外壁のカタログをもらってお見せした方が良いですよね。



 札幌、TOM工房の菊地です。すでにお手配ずみとは思いますが、資料がまだ手元に届きませんので、つなぎとして家作りに関して雑談させてください。
 車庫&物置の収まりが家作りの中で大切な焦点になっているのは、私の質問に対するお答えのなかに、「カーポート」の記述が3箇所もあることで分かりました。ホームページの連載にも繰り返し書きましたが、建物本体と車庫&物置をデザイン的に美しく、機能的でしかも安くおさめるのは至難の技だと思います。私のように一部セルフビルドを使っても、アンバランスな既製品に頼らず、うまくおさまるといいいのですが…。

 風水に関して前回書き忘れましたが、あちこち気配りして3年半実際に暮してみましたが、現実にはいいことも悪いことも起きました。あまり詳しくは書けませんが、私自身や3人の子供に関することです。それがすべて風水や家相のせいなのかは、私にも分かりません。
 ただ言えることは、「気になっていたが何もしなかった」ではなく、「やるだけのことはすべてやった」という事実です。その結果ですので、悪い事は誰を責めることなく受け入れられますし、良い事もまたより素直に受け止められます。
 私は占いなども割に信じるほうですが、風水や占いによって振り回されるのではなく、ひとつの情報として利用して、生きるうえでのプラス思考の材料にしています。それにしても、若い方に風水や家相に興味のある方がいらしたとは、ちょっと意外でした。この際、ホームページの「家作り総括編」に、風水に関する記述を書き加えようかと思っています。

 私の家の外壁は「ガルファン鋼板大波縦張」で、工務店も板金屋さんも一度も手がけたことがなく、完成まで大変苦労しました。「大波」を加工する工場自体が、北海道では旭川近郊に一箇所あるだけだそうです。壁に止める手法もほとんど前例がなく、いろいろ試して結局一本50円もするボルトを何百本も使って止めました。(壁と同色なので目立たない)
 そんなわけで、大波張を使った外壁自体が極めて少ないのです。銀色とモスグリーンの大波縦張は一度見たことがありますが、私の家のワインブラックは雑誌などでも一度も見ていません。木の壁とホワイトサッシによく似合います。私が完全に設計監理すれば同じものが作れますが、(そのときの板金屋さんとすっかり懇意になり、いまでも連絡がくる)札幌近郊以外の、しかもハウスメーカー施工で同仕様の外壁を施工するのはかなり難しい気がします。

 代替品ですが、「角波ガルバリウム鋼板縦張」の既製品が一昨年販売されました。色は銀、紺、モスグリーン、チャコールグレー、黒の5色です。残念ながらワインブラックは含まれていません。縦溝の幅は20ミリくらいで、私の家の大波よりも細かい感じです。角波ですから、陰影はよりシャープになります。私が無理をして大波鋼板を使ったのは、深い溝幅(角波の約2倍)と丸波の作り出す柔らかな陰影をどうしても取り入れたかったからです。
 価格は、窓回りなどにすべて鋼板の役物を使う関係で、一般的なサイディングよりはかなり割高になるかもしれません。また、「ガルファン鋼板」は商品名で、正式には「5%アルミ合金鋼板」という長たらしい名です。
 南野さんのお宅でどうしても私の家の雰囲気にしたい場合、上記既製品の「角波ガルバリウム鋼板縦張」を使うのが最も現実的だと思います。色の選定は迷われるでしょうが、どの色を使うかで家の内外の雰囲気が大きく左右されますので、採用の場合は慎重にご検討ください。施工店はオプション料金を要求してくると思いますが、こだわりのある方にはそれだけの価値はあると思います。もし具体的になりましたら、メーカー名と連絡先をお教えします。カタログやサンプルは、直接取り寄せてご覧になったほうがいいと思います。

 お便りの中でちょっとだけ気になるのは、業者が値引きを材料に、やたら契約を急がせている印象がすることです。すでに決まっている業者のことをとやかくいうのは慎みますが、もしかすると100万円の値引きは、契約を急がせるためのひとつの営業手段なのかもしれません。
 もしこの予測が当たっているとすれば、あまりあわてて家作りを進めて粗雑な家を作ってしまうより、むしろじっくり腰をすえ、本当に暮しやすくて、年を経るごとにじんわりと良さがにじみ出てくるような家作りを目指すほうが得策かもしれません。いまはどの業者も仕事がなくて困っていますから、それなりの値引きには応じてくれると思いますよ。
 私も公庫の締切に追われて結構急いだほうだとは思いますが、設計には私自身の不手際や試行錯誤もあって、結局半年を費やしました。基本的に家作りは大変手間と時間がかかるものだと思います。ゆっくりといっても、ある程度の限度はありそうですが…。

 外部計画や上記の外壁等の材料選定に関する作業は別料金なのですが、もしお支払いいただけるのなら、このような形で喜んでお引き受けします。料金は内容次第なのですが、いただいた料金以上の働きはいたします。資料が届きませんと、どこまでアドバイスが必要なのか、いまひとつ判断がつきません。ご予算の関係もあると思いますので、追加料金に関しては検討事項とさせていただけませんでしょうか。
 アイデアやアドバイスなどの目に見えないものに対して、正しく評価してくださる方がまだまだ少ない現状で、南野さんのような方は私たちデザイナーにとって大変ありがたい存在です。これからもどうぞよろしくお願いいたします。



 そろそろお手元に資料が届く頃でしょうか。試行錯誤の上、ほぼ完成に近づいた間取りですが、菊地さんの意見を伺った上での大幅な変更も考慮しています。気になる点があったらどんどんご指摘下さい。

●車庫&物置に関して
・夫「そうですね、目下の懸案は建物本体と車庫&物置を敷地内にどのように配置するかです」

●風水に関して
・夫「風水とか家相、地相などかるい気持ちで調べていたら、それぞれ古来より伝わる住まいに対する人の知恵として理由付けが明確にあるというところに興味を惹かれました。まあ中には迷信のようなこと、地域性による解釈の違い等ありますが、よりよい住まいに出来るのならと思い、一定程度取り入れているつもりです」
・妻「私は風水・家相は信じます。出来る事なら全て取り入れた家にしたいくらいです。ただ、素人にとっては奥が深すぎる事と、予算等の関係からやむなく断念するような次第です。邪気を弱める解決策で乗り切るつもりです」

●ガルバリウム鋼板に関して
・夫「外壁につきましても、まずは金額ありきなので非常に難しいですね」
・妻「想像を膨らませるごとにますますガルバリウム鋼板がいとしくなる今日この頃です。でも現実問題難しいです…」

●値引きに関して
 メーカーのお話だと、建築条件付で土地を購入したので、遅くても今月いっぱいには契約しないといけないような感じでした。たしかに、値引きに踊らされている感はありますが、やはり13日までに契約して200万円分値引きしてもらった方が良いのではないか、と思っています。契約後でも建築確認申請提出までは間取り変更など可能との事だったので、申請がいつになるのか調べてもらっているところです。

●外部計画や外壁等の材料選定に関して
 ぜひ別料金を支払わせてください。極貧夫婦ではありますが、何が大切で何が無駄かは区別出来るつもりでいます。菊地さんのような方にアドバイスがいただけるのなら、喜んでお支払いしたいです。
 建築条件付の土地だったし、設計士の方ってもっとお高くとまってるというか、高額な物件しか扱わないものだと思っていましたので、設計士の方にお願いする事など微塵も考えずにそのまま現在のメーカーにお願いしました。土地購入の時点で菊地さんの事を知っていたら、メーカーに別途料金を払ってでも、菊地さんにお願いしていました。ですから、こんな破格で相談にのっていただく事自体、私達にとってはとてもラッキーな事だと思っています。



 
短期集中型解決案



 札幌、TOM工房の菊地です。資料一式が到着しました。いろいろうかがった印象では、どうも13日までにある程度決めなくてはいけない感じですが、この時間内ですと大幅な変更は難しい感じがします。

…南野さんの案を元に、施工店がまとめた最終案…(図面を元にTOM工房作図)

「とりあえず最低限度額の予算で契約」→「その後プランをじっくり煮詰め、それに応じて差額を追加扱いで調整」というやり方は出来ないでしょうか?ぜひ営業の方とご相談ください。
 まずは13日を目標にして作業を進めたいと思いますが、本格的な相談に入る前に、いくつかうかがっておきたい事があります。すでに全体予算と土地価格をうかがっていますので、建物予算をぎりぎりにした前提での話になっています。

●北側を4.3メートルあけて建物を配置した理由
 北側斜線制限を考慮しても、せいぜい2メートルもあければいいはずで、ほとんど無駄のように思えますが。普通なら陽当たりのいい南西敷地をめいっぱい確保するべく、北側はぎりぎりぎりまで寄せます。何か特別な事情があるのでしたら、お知らせください。

●2階平面が一部欠けている理由
 バルコニー奥行き2メートルを確保するためでしょうか?その場合、暮しのなかでの2階バルコニーの位置づけがはっきりしません。1階にlLDKがある以上、暮しの中心は1階になるはずで、2階バルコニーで長時間焼肉をしたり、くつろいだりする風景は考えにくいです。単なる布団干しだけでしたら、この2階バルコニーそのものが無駄なような気がします。
 見積りを詳細に検討すると、2階バルコニーにもしっかり「施工面積」として加算されています。これをゼロにすれば、消費税こみで約100万浮きます。まずは安く建ててしまい、2階窓の一部を大きめの開き窓にしておいて、2階バルコニーはあとから工事する、という方法もあります。

●1階和室は必須条件ですか
 これが必須か否かで、全体計画がかなり変わってきます。赤ちゃんのちょっとしたお昼寝やオムツ交換スペースとしては重宝しそうですが、その場合はもう少し小さくても(2×3Mくらい)いいかもしれません。
 これに関連して、3人家族にしては家の床面積が大きいように感じます。こちらも何か訳がおありですか?あくまで仮定の話ですが、たとえば家を7×8Mの総2階で設計してやれば、施工面積は33.94坪となり、現プランよりも税込みで263万円安くなります。
 見積りがすべて施工面積に関わっているので、これを逆利用して、とにかく施工面積を減らし、オプション工事を極力減らすのがコストダウンに直結します。全体的にオプション工事の単価が高いですから、外溝工事などはメーカーに頼まず、あとで専門の別業者に依頼したほうが相当安くつくはずです。(たとえば駐車場インターロッキング工事などは、相場の倍近い単価になっています)

●杭打ち工事は確定ですか
 もし確定だとすると、現状図面でオプション工事なしでも、税込み価格が1530万強となり、オプション工事には100万くらいしかかけられないことになります。大変厳しい条件です。

 間取り相談とは懸け離れますが、「総合的な住宅相談」として意見を述べさせていただきますと、見積り書に前述以外にも不可思議な点がいくつか見受けられます。

●「建築付帯諸経費」のなかの「構造計算料」の意味
 3階建住宅には確認申請時に構造計算書添付が義務づけられますが、ごく普通の確認申請時に必要な壁量計算には、こんなに時間やお金はかからないはず。(私なら一日で終わります。当然、設計料に含めてしまいます)
 先方がどうしても必要だと主張する場合、「南野邸構造計算書」として設計図書として契約書に添付するよう要求してください。(間違いだったのであれば、値引いてもらう)

●網戸価格
 あくまで工務店原価ですが、プラスチックサッシ付属のロール網戸なら、せいぜい1個所数千円です。多少の取付け手間をみたとしても、1ケ所2万円弱とはちょっと高過ぎます。私の家では、10個所あって4個所ぶんの予算しかみてなかったのが、工務店が残り6個所を取付けも含めてすべてサービスしてくれました。

●照明器具価格
 相当の金額になっていますが、かなり高級なものを使われるのでしょうか?引っ掛けシーリングだけで工事をやめてもらって、ご自分で買ったほうがはるかに安いですよ。個人でも全商品が定価の70%くらいで買える店があります。ホームページにも書きましたが、私の家では全部ひっくるめても10万かかっていません。

●セントラルヒーティング価格
 我が家もセントラルヒーティングですが、パネルヒーターが1階に3個所で工事費一切を含めて50万弱でした。おそらく同じ暖房方式と思いますが、床面積の大きさや2階配管等を考慮しても、倍以上というのはちょっと高い感じがします。

 重複しますが、建物本体に関わっていて切り離せない工事以外のオプションは、極力なくすほうが得策です。
「設計士の方ってもっとお高くとまってるというか、高額な物件しか扱わないものだと思っていました」とお便りにありましたが、設計責任を伴い、しかも設計監理だけで食べていこうとすると、どうしてもそういう傾向になります。本当に施主側に立った家作りのために、価格面も含めて、設計士自身ももっとフレキシブルな対応で努力しなくてはいけないと思っています。

 現図面の問題点やその解決策もいろいろ思い浮かびますが、まずは最初にお尋ねした点につきまして至急お知らせください。今回の相談が最終的にどう転ぶか分かりませんので、料金のお支払いは図面確定後で結構です。それではよろしくお願いします。



 南野です。本日の昼に営業と話しする機会があったので、契約の話を少ししました。大幅な変更以外であれば、一定程度対応してくれそうな雰囲気でしたが、明日また会うのでもう一度確認します。建物の価格に関しては、車庫等の予算もとっておきたいので、値引き後で税込1500万円位で考えています。

●北側を4.3メートルあけて建物を配置した理由
 車庫スペース兼作業場としての十分な寸法をとったつもりです。当初は、のちのち自作か業者に頼んで土間コンを打ち、鉄骨か何かで屋根をつけたいと考えていたため、建物の前に自作車庫をもってくると建物が暗くなる&見栄えが悪いとの事で、後ろに持ってきました。(メーカー側からの提案でもあります)また、公園側をあける案だと建物が縦型になってしまい、間取りがどうしても収まらず、早い段階で却下しました。

●2階平面が一部欠けている理由
 容積率を考慮して11平米分をバルコニーとしました。吹き抜けは家相でいう欠けになるとの事で、あえてバルコニーを設けることに。それも屋根付きで…。総2階にこだわってのことです。我が家では洗濯物をバルコニーに干す習慣があるので、洗濯干し場にしようと考えていましたが、このような敷地だと外の方が効率良いのかな。隣の公園からの砂ほこりは気になりますが。
 バルコニー部分の屋根をなくするという方法(2M幅で7M分の屋根なしバルコニー設置)は、今日思いついたので営業の方に確認したところでした。やはり100万円程度安くなるとの事です。ただし、バルコニー本体はオプションになるので、追加となりますが。金額はわかりません。大き目の窓にしておいて、バルコニーを後で工事するという場合、子供がまだ小さいので、窓を開けていきなり屋根だと…という不安があります。

●1階和室は必須条件?
 夫の実家から、巨大な仏壇が我が家にいずれ来る予定なので、寸法に合わせた仏間を確保しました。また、お客さん等が二人寝られるくらいの広さは欲しいと思い、こんな感じになりました。
 パソコンデスクを置いて、パソコンしながらリビングのテレビが見れる状態にする予定です。夫は家ではパソコンの前に座っている事がほとんどなので、2階等にパソコンを持っていくと一人孤立した状態になってしまうためです。そのため、必然的にパソコンの居場所は和室になってしまいました。

●3人家族と家の床面積
 リビングを出来る限り広く取りたいので、色々な寸法で間取りを検討しましたが、悩みに悩んだ末に7×10M案が一番良いのではないかという事になったのですが…。それにあわせて、容積率の条件を照らし合わせて2階が決まったという感じです。また、今は子供は現在一人ですが、あと1〜2人は欲しいと思っています。

●オプション工事価格
 やはりそうですか。菊地さんのご意見から、インターロッキング等、外溝工事は来春に別工事発注+セルフビルドで、と思うようになりました。

●杭打ち工事
 地盤調査はまだなので確定ではありませんが、近隣地で調査したところ、杭打ちが発生したので、おそらくうちもかかるだろうとの事でした。当初は杭打ちは不要なのでは、と言っていたので、「30〜40万程度の原価で行います」との事です。

●「建築付帯諸経費」のなかの「構造計算料」の意味
 全く分かりませんでした。確認してみます。

●網戸価格
 そうだったんですか…。軽くショックです。金額を確認して、セルフビルドの方向で検討します。

●照明器具価格
 こちらも、引っ掛けシーリングのみで見積りを出してもらおうと思います。

●セントラルヒーティング価格
 こちらは積算根拠を伺ったのですが、単純に延床面積×単価の金額との事です。

●オプション工事全般
 私達もオプションはできるだけ少なくしたいと思っていましたが、一体どこを削っていいものか判断しかねていたんです。詳しいご指摘助かります。今日、他の建築士の方に添削してもらう旨は先方に伝えたのですが、明日さらにつっこんでみるつもりです。

 今回の菊地さんのご指摘で、私達が全く気づかなかった事がたくさんあった事に驚きました。夫は以前から、本やネットで一生懸命勉強してある程度分かっていたつもりだったので、ショックだったようです。
 返信が遅くなって申し訳ありませんでした。赤ちゃんがいると思うように動けず、合間を見ながら夫婦で協議してのメール作成でしたのでご了承下さい。



 札幌、TOM工房の菊地です。疑問点にお答えいただいて、だいぶほぐれてきました。ご予算に関して、多少誤解があったようです。値引き200万として、値引き前1700万、値引き後1500万という条件ですね?現図面での見積りが税込み1954万プラス杭打ち工事40万、合計1994万なので、何らかの方法であと300万ほどを減額しつつ、よりよい間取りに修正する、という方向でよろしいでしょうか。
 どちらかといえば、間取り修正よりもコストダウンが主眼となりそうな感じもします。かなり厳しいコストダウン計画になりそうです。

 方針としてはすでに書きましたように、現図面の無駄な部分を極力省き、オプション工事を極力少なくする方向となるでしょう。全体面積を減らすのは有効なコストダウンになるのですが、うかがった感じでは難しそうです。
 杭打ち工事40万として現図面でのオプション工事なし価格が税込みで1533万です。(前回指摘の「構造計算料」は現段階では含めて考える)すると残りは1700-1533=167万、これがオプション工事にかけられるコストです。消費税分を差引くと、159万です。かなり厳しい額ですが、これを目標に、まず「絶対に欠かせないオプション工事」をピックアップしてください。資料にある多数の鉛筆の書き込みを見ますと、すでに断念されたオプションもあるようですが、順にチェックしてみます。

 照明器具等はゼロにしても、別途購入費用を必ず見込んでおいてください。お便りに「網戸はセルフビルドの方向で検討」とありましたが、サッシメーカーは個人に直売はしないので、事実上無理だと思います。メーカーにこだわらなければ、DIYの店でなんとか都合をつけられるかもしれませんが、その場合もよく調べて別途予算をみておいてください。
 カラーサッシの差額もかなり割高です。実際には数万円しかアップしませんが、ここでそれを言っても仕方ないので、ぜひホワイトサッシのままにして、外壁を白に似合う濃いめのグレーとか、セピア系にしましょう。
 同じ理屈で、セントラル暖房価格も「これがウチの基準です」と言われると、施主としてはどうにもならない感じがします。セントラル暖房は別途工事やセルフビルドが不可能なので、そうなってしまうのです。セントラル暖房をやめない限り、受け入れるしかないでしょう。

 屋根飾り工事(17万)も不要かもしれません。標準になっている「2段破風鉄板巻き」は、シンプルで結構私は好きです。ただ、外壁にガルバリウム鋼板が使えそうにないので、現プランのようにひさしが少し出ていたほうが外壁の耐久度はあがります。難しいですね。
 カースペース床に関するオプション工事は、すでに書きましたように別途発注か私のようにセルフビルドがよろしいかと思います。やり方は私のホームページをご覧ください。数万円で出来ます。
 出窓関係も相当試行錯誤されておられるようですが、ちょっとこったデザインになると、ここぞとばかりに単価がはね上がりますから、充分その必要性を考えて選んでください。何もしないのが一番安いのですが、暮しの潤いというものがある程度ないとつまらないですし…。
 2階納戸追加工事20万も高い感じですね。「部屋に付属した収納ではない」という理由でオプション工事となるのでしょうが、とりあえずここはホールの床にしておいて、あとでゆっくり仕切るなり、机を置いてフリースペースにするなりを考慮されてはいかがですか。単なる床であれば、おそらくオプション工事はゼロのはずです。
 その他、×がついている項目はすでに断念されたものとしてここには書きません。以上で何とか159万に収まるはずですが、もし多少オーバーしても、何とか押し切ってください。

 次に、計画全体の気になる個所を列記します。(時間があればよい所も書くのですが、それは別の機会にでも…)

●土地が変形土地(変形五角形)で風水的によくない
 これはご承知のうえで買われたかもしれませんが、事実です。

●階段が危険
 一部修正のあとがありますが、「2階から2段降りてすぐに180度曲がる」という個所がまだ気になります。

●鉄砲階段
 玄関ドアをあけてホールからまっすぐ上にあがっている階段の通称で、今回の計画がそうなります。これは風水的に大変よくないとされていて、我が家ではドアを横にずらして避けました。これの対策はたぶんないと思います。
 ちなみに、我が家の「中央階段」も風水では悪いのですが、その後の調べで「上から光が落ちて通風が良ければ可」とありました。「鏡」の対策もしてますしね。

●階段下のトイレ
 これも風水的に大変よくないはずです。ご確認ください。対策はないはずです。「玄関をあけて正面にトイレドア」も良くないのですが、UT側にドアを変更すればいいと思います。

●台所〜UT、玄関ホール〜居間の各動線が交差
 これは以前住んでいたマンションがそうでした。実際に暮してみた感じでは、家族が増えれば増える程問題になります。私のホームページに書いたかもしれませんが、動線の平行は可ですが、交差はなるべく避けたほうが賢明です。(それほど頻度の多くない動線であれば可)

●居間の一部のあいまいな空間
 台所を東にもってきた弊害として、ホール〜居間に至る廊下のようなあいまいな空間(1×3M)が出来ています。通路としては必要ですが、居間の空間に広がりを与えるようなものではなく、結果的に無駄なスペースとなっています。できればなくしたいところです。

●キッチンの作業カウンタースペース
 電子レンジや炊飯器、配膳を兼ねる高さ850くらいの作業カウンターが必ず必要ですが、図面にありません。手持ちの家具などで対応する場合は不要ですが…。

●居間にテラス戸がない
 ウッドデッキを作って居間から外に自然に出られるように将来するには、何らかの形で居間にテラス戸が必要です。「和室の開き戸から出ます」ということならなくても構いませんが、居間に出入口があったほうが、外との一体感が出ると思いますよ。

●北側車庫&物置と玄関との距離
 北側スペースの意味は分かりましたが、その場合、玄関との距離が遠過ぎます。特に冬は使いにくいでしょう。外〜内への自然な一体感も得られませんし、もし北側に車庫&物置を作った場合、UTや浴室、和室北側の窓の採光と通風が相当悪くなりませんか。

●2階寝室(子供用)
 充分なスペースはいいと思いますが、収納が中途半端な印象です。このため、部屋形状がいびつになっています。使いにくく、風水上もよくありません。いっそなしにして、10万くらい値引きしてもらってはいかが?あるいは、外部納戸と相殺とか??子供部屋の収納は家具や外部納戸で、十分対応出来ると思いますが。

●2階バルコニー
 これはすでに書きましたが、まずは屋根をなくして施工面積を減らしましょう。ここで浮いた100万がオプション工事にまわせます。洗濯物を干しにUTから2階に上がったり降りたりは結構大変です。UTが結構広いので、ここにもかなり干せそうです。基本的には1階のウッドデッキに洗濯ポールをつけるのがよいと思います。
 屋根をなくした場合、1階よりも2階が小さくなり、2階形状のいびつさが目立つようになります。調べてみたところ、この形状は「欠け」ではなく、「張り」だそうで、風水的には問題ない場合もあるようです。ただ、小さいほうの洋室を引っ込めて完全な矩形にしたほうが施工単価はさらに下がり、構造的にも丈夫になります。クローゼットと納戸スペースを調整すれば引っ込めるのは不可能ではありません。

 くどくど書きましたが、現時点ですべてを解決する策はありません。敷地図を見て私が直感的に考えた案は、

●建物を完全な矩形の総二階にし、北西いっぱいによせる。
●建物東にあいたスペースに、玄関前スペースと一体化した車庫&物置を設ける。
●車庫&物置屋根は透明ポリカ波板、勾配を1/30程度とって雪をゆるゆると北側に落とす。
●車庫&物置北は一体型物置とし、同時に北風をくいとめる。
●東玄関、東南台所は現状のまま、居間和室も現状のまま。
●車庫&物置屋根床は鉄筋コンクリートべた基礎とし、屋根荷重をささえつつ、アプローチもかねる。(表面にクラッシュレンガをまぜるなどして、見栄えをよくする)

 ほとんど我が家と同じ手法です。透明ポリカ波板は丈夫で安い製品があります。閉塞感は全くないですよ。これによって玄関ひさしやフードが不要になり、さらにコストダウンされます。現状面積にあわせるとなると、8×8Mの建物形状がいいかもしれません。まだ煮詰めていないので、この手法で上記の問題がすべて解決するかどうかは分かりません。車庫&物置コストはおそらく100万以下でおさまるでしょう。
 ただ、7×10Mの建物形状が決定事項ならばこの案は意味がありません。西にあまり寄せると、公園の喧騒や視線が気になるかもしれません。原案を活かす方向も考えてみますが、てごわいです。時間が欲しいですね。



 南野です。建物価格に関して私なりに積算してみたところ、延床126平米、バルコニー14平米で税込み概ね1620万円程度になりました(200万値引き前)

●カラーサッシ差額
 カラーサッシはやめて、ホワイトサッシにする方向で考えます。

●外壁のガルバリウム鋼板
 実は、ガルバリウム、ガルファンの外壁があきらめきれないでいます。というより、無理にでもつけちゃいたい気持ちです。その為に出来る限り費用を削っていきたいです。そうすると、自然と屋根の形も変わってきますよね、片流れ屋根、屋根飾りなしでいけると思います。
 全面ガルバリウムが無理だとしても、半分から上だけとかも出来ますよね。営業の方の話だと、全面で100万はかからないという話だったのでいけるかと。甘いですか?

●出窓関係の追加工事
 ガルバリウムになるなら出窓にしないつもりです。2階納戸もやめるつもりです。

●変形土地(変形五角形)
 購入後分かりましたが、それ以上に、場所もよく、探し続けた格安角地だったので、やむを得ないと思っています。

●階段の問題
 U型や昇り口を横からの案も作成してみましたが、トイレが配置できなくなり、どうしても収まりがつかなくてこのようになってしまっています。いっその事、中央階段にするとすっきり収まりそうなので、外壁沿いを諦めるべきか…。ん〜、悩みます。「2段降りてすぐに180度曲がる」としたのは、トイレの天井高を確保するためです。現状で2400あります。

●階段下のトイレ
 敷地・予算も限られた中で、全てに家相を取り入れると、おかしな間取りになってしまう、もしくはあり得ない状態になってしまうので、いくつかは目をつぶりました。でも、階段を中央階段にする事で解決するならその方が良いような気もしてきました。

●台所〜UT、玄関ホール〜居間の各動線が交差
 台所〜UTの移動を直線でむすび、かつ双方を引戸にすることにより風通し・採光をも解決したつもりでしたが、動線の交差は軽視しておりました。

●居間の一部のあいまいな空間
 私も廊下はなくしたいのですが、どうしても…。

●キッチンの作業カウンタースペース
 手持ち家具を流用するつもりです。作業台につきましては、別途準備する予定です。

●居間にテラス戸がない
 和室もリビングにもはきだし窓をつけたいと思っていましたが、リビングに物を置けないかなと思い、和室のみはきだし窓にしていました。共にはきだし窓でも良いでしょうか。

●北側車庫&物置と玄関との距離
 決めかねていたところだったんです。車庫&物置の見栄えを気にしすぎて、見落としていました。

●2階バルコニー
 今のところ、バルコニー2×7M案で考えております。3×7Mでもいけるかもしれません。1階ウッドデッキ、いいですね。

 菊地さんの案に関して、

●建物を完全な矩形の総二階にし、北西いっぱいによせる
 北角に寄せるということですよね?矩形の総二階とは正方形ですか?
●建物東にあいたスペースに、玄関前スペースと一体化した車庫&物置を設ける
 すごく素敵です!
●車庫&物置屋根は透明ポリカ波板、勾配をとって雪を北側に落とす
 勾配の向きは北東方向でよろしいでしょうか?

 他のご提案に関しても、その方向で良いと思います。建物形状7×10M案は、まだ決定ではありません。8×9、8×8、7×11とかいろいろ考えていたのですが、自然に7×10Mになってしまったものです。基本的な考え方として、1階はパブリック、2階はプライベート(寝るだけ)の重きを置いているつもりです。
 時間が本当になくてすみません。私達も菊地さんの案を十分に取り入れられないのが非常に残念です。出来れば取り入れたいのですが、あまり菊地さんに負担をかけてしまうのもつらいです。今日11時から営業の方と会う約束をしていますので、行ってきます。



 札幌、TOM工房の菊地です。予算がまだはっきりしませんが、方向としてはオプション工事をぎりぎりに削ってでも、ガルバリウム鋼板外壁にこだわりたいとのことで、その方向にご決断したのなら、応援いたします。
 私の家の外壁はすでに書きましたように、「ガルファン鋼板大波縦張」です。窓回りなどの特殊な部品や工賃一切こみで、平米単価が6,300円でした。これをそのままそちらの地区ではやれませんが、現実的な市販品を使った場合、同様な条件の平米単価がおよそ8,000円前後となります。(単価はすべて税別です)

 今回計画にあてはめますと、全面ガルバリウム鋼板の場合、施工面積がおよそ200平米です。つまり、全部でおよそ160万かかります。営業の方が「全面で100万はかからない」といっているのは、標準品との差額を考慮してくれているのでしょう。
 これは当り前といえば当り前ですが、標準仕様にこだわるメーカーとしては、かなり良心的な扱いです。一般論ですが、施主側にプロのアドバイザーがつくと、先方の対応は施主側にとってよい方向に変わるものです。
 もし100万の調達がむずかしければ、私からも提案しようかと思っていましたが、南野さんのお考えのように、上半分だけをガルバリウム鋼板にすれば50万ですみます。(壁の耐久性とメンテを考えると、上半分ガルバが最適)これならもっと現実的です。
 以前にも書きましたが、ガルバ外壁を使う場合、色の選定が大変重要です。さっそくカタログとサンプルを取り寄せてください。

 ホワイトサッシ決定ということで、そこからすべてを進めてゆけば話が大変分りやすくなります。私の考えでは、モスグリーン、グレー、シルバーのどれかで決められるとよいと思います。新居にどんなイメージを求めておられるかで色は変わってきます。南野さんの嗜好がいまひとつつかみきれませんが、最も斬新なのはモスグリーンです。ホワイトサッシにもこの色が最も似合うと思います。
 仮にこのモスグリーンとした場合、もし下半分にサイディングを使うなら暖色系(濃いめのセピアなど)が合います。前回メールでご提案した玄関前車庫&物置は、私の案では木製です。これらとも大変よく合うと思います。(もちろんウッドデッキとも合う)

 2階バルコニーですが、既製のスチール製はこれらの組み合わせに合わないので、いっそオプションから外して別途工事とし、車庫&物置、ウッドデッキ等と同業者に同じ木製として発注したほうが安上がりになります。(予算と相談してセルフビルドとしてもよい→手法はお教えします)
 2階バルコニー完成前までの窓落下安全対策ですが、手前に木材を手すりのように数枚仮止めすればいいです。自分でやれば1000円前後で済みます。
「外壁がガルバリウム鋼板になるなら出窓にしない」と決められたようで、こうして書いているうち、ガルバリウム鋼板外壁採用によって、計画全体の進むべき道がすうっと開けてきたような感じがしてきました。

 実はゆうべメールを送ったあと、私が最初に閃いた案がほぼ完成しました。採用するかしないかは別にして、これから作図してお送りしたいと思います。早ければ今夜未明にお送りします。(私は仕事が早いほうですので、どうぞお気遣いなく)
 内容はほぼ前回メール通りですが、南野さんもすでにお気づきのように、居間から昇る中央階段を採用することで、種々のトラブルの一切を排除しています。これが今回の計画の重要なポイントだと思います。階段は通風と採光に充分配慮していますので、風水の悪影響は極めて少ないはずです。
 延床面積は33.94坪と、36.06坪の二案あります。2階の面積とバルコニーをどうするかでどちらでも採用可能なプランです。無駄なスペースを全部とって、すべての部屋を矩形にしてあります。このことで現プランよりも少ない床面積で、ほぼ同様の居住スペースを確保しました。

 土地の形状ですが、その後の調べて「使い方を矩形に限定すれば問題なし」と複数の記述がありました。つまり、家に関わるスペースを矩形に区切って、そこに建物を配置してやればいいわけです。
 具体的には、南西の角から東にむかって直線で縁石などを並べて北側に矩形を作り、そこを建物スペースにします。下半分は変形四角形になりますが、そこは用途を庭に限定してしまいます。庭は風水には関係ありません。
 今回の私のプランはそのようにしてあります。建物を西いっぱいに寄せたので、西側は庭としての機能を期待せず、大きく開いた南側をウッドデッキなり、バルコニーなり、前述の庭なりに使うわけです。居間からウッドテラスに出て東に回り込めば、すぐ車庫&物置になり、そこからまた家の中に入れます。内〜外、外〜内の動線も大変スムーズに収まります。内〜外の一体感も抜群で、使いやすく、暮しやすいはずです。

 ただ、私の案にも欠点はあります。2階プランがまだ充分に煮詰まっていません。でも、一見の価値はあります。本当は了解を得てから作業にかかるのですが、時間がないので、見切り発車します。(無駄骨覚悟(^_^;)
 なお、車庫&物置に私の案をご採用いただく場合、「図面がないと難しくて出来ない」と業者から言われるかもしれません。その場合、こちらで図面を作成して「図面販売」という形でご協力します。価格はご相談ですが、設計責任や現場指導を伴わない場合は数万円です。設計責任がないと不安かもしれませんが、ちゃんと構造計算もしてあり、我が家で積雪1Mで3シーズン過ごした実績もありで、何も問題のない手法です。(詳しくは私のホームページ内「家作り総括編」をご覧ください)
 それでは作業に入ります。



 南野です。息子を車に乗せて近隣の新築住宅街をドライブしてきました。ガルバリウム鋼板の家にばかり目がとまってしまい、もうだめです。あきらめられません。ぜひお願いします。
 今日見た家の中にモスグリーンの家があり、実は一番素敵だなと思っていたところです。ホワイトサッシにも確かによく合います。その家は、角、1階と2階の境を白でふちどってあり、全体的によくまとまっている感じでした。
 我が家の場合は、全面ガルバリウム鋼板にする予算はないと思うので、上半分の方向で考えたいです。むしろ全面よりセンスよくまとめやすいような気がしますし。ガルバリウム鋼板に、木材がまたよく合いますよね。ウッドデッキがある我が家…、想像が膨らみます。
 2階バルコニーはできればセルフビルドでやってみたいです。ずぶの素人なので手法を教えて下さい。よろしくお願いします。

 さっそく図面まで作っていただけるとは、嬉しいかぎりです。少しずつ私たちの意向が菊地さんに伝わってきているようで、「この方がいいのかな…」と思いはじめた点をどんどん指摘してくださるので、道が開けていくような気がしてとても頼もしいです。
 車庫、物置等セルフビルドは来春になると思いますが、図面販売をお願いする時はおって連絡しますね。

 今日、営業の方と打ち合わせをした結果をお知らせします。
・仮設便所:何棟か共同で使用する事を検討中。安くなるかも。
・構造計算料:施工店から本部に送るために必要。3階建てとなると50万かかります。希望であれば契約書に添付します、とのこと。
・照明器具:引っ掛けシーリングのみでの費用を計算します。
・外壁:全面ガルバリウム鋼板だと、オプション差額80万です。

 契約に関して、13日まで契約するためには10日までに図面を作成しなければならない。契約後、微調整して追加が出る分についてはかまわない、との事でした。



 札幌、TOM工房の菊地です。予定よりもはやめに図面が完成しましたので、至急お送りします。

…TOM工房/菊地による修正案…

 図面に関する説明です。

●施工面積を140平米→112平米に大幅に減らしてコストダウンを図り、(これだけで税込265万ダウン)無駄なスペースを排除することによって、各部屋の面積はほぼ現行プランなみとした。

●各部屋形状と各階形状を風水や構造、コスト面などで有利な矩形にした。

●交差する動線をなくした。

●内から外、外から内への動線が自然に流れるよう、建物本体や付帯設備の配置を工夫した。

●各部屋の配置は動線と風水の両方の条件を満たすよう、極力配慮した。

●変形土地の風水上の欠点をなくすよう、庭と建物配置に工夫した。

●2階居室は将来のさまざまな家族構成の変化に対応出来るよう、自由度を残した。

 前々回指摘した欠点はほぼ修正していると思います。中央階段は昇ったところに800×1200くらいの窓を設け、光と風を通してやります。子供コーナーと階段の境界は低い腰壁にし、これまた開放的にします。腰壁には低い本棚を配置して、机から取りやすくします。
 階段を昇った場所が共有の活動コーナー。ここで宿題したり、パソコンしたり、友達とゲームしたりします。奥が寝室です。もしも女の子が産まれて、将来個室を与える必要が出た場合、奥にベットと机を置いて対処します。(手前に通路を仕切るようにベットと机を置き、ここは男の子スペース)
 お子さんが3人になった場合、東側の部屋を2〜3に仕切って個別コーナーを作ります。(個別のベット&机のような物を並べる→机は共用コーナーにあればいい、と子供たちが言うかもしれません。我が家ではそうでした)部屋の左端が暗黙の通路のようになります。その場合、西南の部屋が夫婦寝室になります。ちょっと狭いですが、そう長い期間にはならないはずです。
 この階段位置は居間を必ず通って2階にいく動線になっているので、現行プランよりも親の目が行き届き、子育てにはむしろいいと思います。

 ただ、このプランにも欠点はあります。

●キッチンからUTへの動線がやや遠い
 交差はしてませんが、どうでしょうか。最近は家事も電化が進みましたので、台所やUTの滞在時間はかなり減っているはずで、そう問題にならないはずですが。

●和室でパソコンしながらテレビが見られない(^_^;
 たぶん物入横の収納あたりにパソコン一式を配置するご予定でしょうが、テレビが和室から遠く、しかも背中むきになってしまいますね。
 提案ですが、常時使うパソコンはいっそ居間の一角に積極的に取り込んでしまって、家族でワイワイやるってのはいかがですか?居間の角に大きめのテレビ兼パソコン置き台(ベンチ?)のようなものを作るのです。このまま和室でもいい気もしますが…。

●玄関と玄関ホールが広過ぎる(^_^;
 合わせて3.6畳もありますが、まあいいですか。これに関連して、玄関ドアとホールから居間に通ずるドアは、絶対に直線上に置かないでください。玄関だけの来客時に、中が丸見えになります。

●2階や居間からUTへ行くときに、玄関ホールを通らねばならない
 これは現行プランも2階からUTへはそうなっていて、そう致命的でもないので、あえて指摘はしませんでした。本当は玄関ホールを通らずに直接居間から行けたらベストなのですが、「外から帰ったときにすぐにUTに行ける」という利点もありますから、よしとすべきかもしれません。

●2階寝室が縦に長過ぎ
 ちょうど1:2の比率ですから、東の窓をもう1メートル北にずらすか、あるいは将来仕切るかもしれないことを考え、幅800くらいの窓を東にふたつつけるなどして、間延びしないように工夫したほうがいいかもしれません。このへんは煮詰まってません。検討事項です。
 ちなみに、窓は1階9個所、(浴室含む)2階6個所で、合計15個所ですから、あと1個所は規格内でつけられるかもしれません。ご確認ください。

●規格はずれに対する不安
 たとえばボイラは目立つとみっともないので、トイレの奥に配置して「ガラリつきけんどん扉」(点検時に単に外すだけの扉)で隠しました。設計事務所ではよくやる手法ですが、受け入れられるか不安です。オプション工事になる可能性もあります。
 また、「500」という寸法を台所と玄関に使いましたが、これも規格内なのかどうか、分かりません。910モジュールなら何も問題ないのですが…。ほかにもまだあるかもしれません。規格住宅ってのはある意味、怖いですね。

 これに関連して、片流れ屋根はたぶん規格に入っていないと思います。ご確認ください。ガルバリウム鋼板を使うなら、壁自体に表情があるので、フラット屋根でも充分いけると思いますよ。破風を小さめにし、出来れば壁と同じ色の鋼板でやってもらいましょう。無理なら屋根鋼板の色ですか。屋根は塗り直しのメンテが足場なしでいけますので、規格通りでいいと思います。色はチャコールグレーが似合うと思います。
 片流れは「落雪屋根なので雪や氷に強い」というメリットはありますが、ガルバリウム外壁の面積が大幅に増えて不経済です。2階を傾斜天井にするなら意味がありますが、単に外観だけならコストが無駄かもしれません。結局は予算とのかねあいですが、こだわるならばごく緩い勾配(0.2〜0.25くらい)にして、なるべく材料をくわないようにしましょう。

 構造計算書に関してはまだ釈然としませんが、いずれにしても通常の手法ならば添付しなくてよいものを、客の支払いで作ってしまうことが、どうもふに落ちません。時間の件も、月末くらい→13日まで→10日までには図面作成、とどんどん詰まってきてませんか?
 ともかく、私としては最善の努力はしたつもりです。資料が届いてからわずか二日ですが、半分は意地でした。あとは南野さんご夫妻でどうするか決めてください。立面図は屋根形状によって変わりますし、時間もありませんので、書いてません。私としては元のままのプランで計画を進められても一向に構いません。

 今後の方針としては、

1)まず暫定的にでも平面プランと立面プランを決める。
2)そのプランに基づき、上半分だけのガルバリウム鋼板やぎりぎりの床面積とオプション工事などを指定して「最低限度限度の見積り」を先方に出してもらう。工事に必要な杭打工事などはこの時点で含めてもらう。
3)もしその見積りに余裕があったら、プランを微調整する。

 そんなところでしょうか。とにかく時間がありませんので、がんばって動いてください。こちらが緊急で動く必要が出た場合、またご連絡ください。だいたいメールで対応出来ると思います。よい結果が出ますことをお祈りしています。



 
菊地さんの案で行きます



 南野です。図面拝見しました。

●施工面積112平米に関して
 見積書の本体工事備考欄をご覧下さい。なんと、「125平米未満の場合は125平米として計算」とあるのです。平面計画を7×10Mで考えた方が良いのではないかと思うのですが。菊地さんの案で修正していただけますでしょうか。

●各部屋形状と各階形状
 玄関が、北東(鬼門)にあたるのではないでしょうか。邪気を逃がす方法があるのでしたら教えて下さい。

●交差する動線をなくした
 動きやすそうでいいですね。

●内から外、外から内への動線が自然に流れるよう工夫
 今までの図面にはなかった案で、すごく良いです。

●各部屋の配置は動線と風水の両方の条件を満たすよう、極力配慮
「風と水の家」ですね。

●変形土地の風水上の欠点をなくすよう、庭と建物配置に工夫
 矩形にして邪気を逃がすのですね。

●2階居室の将来に備えた自由度
 これはユニークな発想で大賛成です。

●中央階段
 階段は直線という事で、安全性がやや心配です。何を隠そう、私自身階段で滑っておしりで下まで降りた経験があるので。どんくさいもので。
 それと、階段の上り口、降り口付近に、子供が小さいうちはゲートをつける予定なのですが、この階段だとゲートをつけられないのではないかと。降り口は、腰壁と北側壁のところにつける事にしても、昇り口がつけられないですね。

 プランの欠点に関して、

●キッチンからUTへの動線がやや遠い
 キッチンに関しては、料理しながら子供の様子が見えづらいのは気になりましたが、これも工夫次第でなんとかなるかと。

●和室でパソコンしながらテレビが見られない(^_^;
 パソコンの位置については、このプランだと居間の方が良さそうですね。工夫次第でどこにでも置けるので良いですよ。以前のプランでは、和室とリビングを開放的にするために、3枚引戸にして壁の中に収納するようにしたのですが、こちらのプランではできないようですね。開け放ちたい時は、外しておく事にします。

●玄関と玄関ホール
 なるほど、来客から丸見えはいやです。玄関確かに広いですねー(^。^;)

●2階や居間からUTへ行くときに、玄関ホールを通らねばならない
 UTがキッチンから遠い事に関しては、多少不便な感じはしますが、私の意見で「キッチンは南東か東」と決めたのですから、これは我慢します。遠いと言っても走って行くほど広い家でもないですしね。
 玄関ホールを通ってのUT、全く気になりません。来客が来ても、そんなに長々と玄関先で対応する事もないと思うので、UT、トイレの利用に問題ないと思います。むしろ、来客中に出入りして挨拶をかわすのも良いかと。

●2階北東側寝室が縦に長過ぎ
 将来仕切る事を考慮して窓は2つ欲しいです。確かに窓の数はあと1個なら大丈夫です。

●規格はずれに対する不安
 建物本体の規格外れは加算の対象ですが、間仕切りに関してはなかったはずです。一応営業の方に確認します。

●屋根形状
 菊地さんのおっしゃるフラット屋根というのは、無落雪のスノーダクト屋根と解釈していいんでしょうか?ごみが詰まったりして、気もよどむと聞いたので、できればダクトタイプは避けたいんです。ごく緩い勾配で考えるつもりです。



 札幌、TOM工房の菊地です。ご質問と当方の一部不手際に関しまして、取り急ぎご説明いたします。

●施工面積に関して
 確かに「125平米未満は125平米とする」という記述が見積書にありますね。規格住宅というものがますます分からなくなりました。あまり増やしても固定資産税や消費石油量の増大につながってきますし、無理に増やして建築上のバランスを崩すのも考えものですが、ぎりぎりまで増やすことをご希望でしたら、以下のようにしてください。
 まず、1階を7×10Mにすることはすでに建ぺい率がぎりぎりですので、不可能です。建ぺい率は当然車庫&物置を含めて考えますが、現在39.84%です。
「車庫や物置は確認申請図面に出さないから関係ない」
「車庫や物置はあとで工事をするんだから、いいじゃないか」
 というご意見もあろうかと思います。プロの業者でも堂々とそんな法やぶりをを進める者さえいます。ただ、私はきちんと設計事務所登録をしている建築士で、建築基準法を守ることを仕事にしています。
 悪法の場合もあるかもしれませんが、法はあくまで社会秩序を守るためにあるもので、あとで工事をしようが、自分で工事をしようが、守るのが社会人としての道だと私は考えています。ですから、私のセルフビルド工事もすべて建ぺい率、外壁後退線、容積率などを遵守したうえで施工しています。先に書きました「車庫&物置の図面販売」「セルフビルド指導」も、あくまで上記法の範囲内でということになりますので、どうぞご了承ください。
 これに関連して、建ぺい率は角地の場合、プラス10%程度の優遇措置のある場合があります。今回は特に記述がなかったので、通常の40%で考えています。いまは考え直す時間がありませんが、機会がありましたら、お調べください。

 固い話になりましたが、上記以外の方法で施工面積を増やす方法を考えました。

1)2階をあと1〜2メートル南にもってくる。
 これで7〜14平米増えます。容積率には物置は含みますが、車庫には軽減措置があるので、大丈夫です。14平米だと126平米になってウッドバルコニーがつかなくなりますから、1メートル(7平米)が現実的でしょう。1階の支持柱などの構造上の問題はありません。東寝室がますます縦長になりますが、どうでしょうか。
 車庫の容積率緩和ですが、「玄関前の通路は車庫と一体で作っても車庫とはみなさず、床面積に入れる」と札幌では口答指導しています。(私が最初の申請時に指導された)これがもしそちらの地区でも適用されたとすると、容積率が優先して2階は1メートルまでしか増やせないことになります。このあたりは実際に申請を出してみないと分かりませんが、安全側で考えるべきでしょう。

2)上記案を採用したとして、それでもまだ6平米残っています。この際、物置だけ、あるいは車庫も一緒に施工業者に作っていただいてはいかがですか?「物置や車庫は規格外だ」と言われそうですが、相談してみる価値は充分あります。
 物置だけなら、現図面で3.4平米です。車庫まで含めると、かなりオーバー。ただ、2階を現状のままにして、物置と車庫を全部面積に加算した場合、合計約135平米となって、それほど多くはありません。しかも竣工時にすでに家の体裁が出来上がっていることになり、結構いいかもしれません。ご検討ください。
 なお、仮に物置と車庫をメーカーが施工する場合、当方の図面販売は致しかねます。「なるべくウッディな感じで」とお願いしてください。屋根はおそらく本体と同じトタンぶきになるでしょうが、(ポリカ波板のノウハウがないはず)玄関が車庫屋根の東端についているので、それ程うっとおしくはならないでしょう。メリットのほうがはるかに多いです。ただし、物置横あたりに外部防水スポットライトは必要です。
 車庫に関して、本体から離して別に柱を建ててベタ基礎で施工することを考えているため、本体からの離れ寸法「140」が図面に出ています。もしも一体で施工する場合、この寸法はなくなります。

●玄関位置に関して
 車庫&物置を含めた建物重心から玄関位置を見ると、ほぼ真東になって問題ないと思ったのですが、(建物重心はUT入口の少し右あたりになるはず)もし気になるのでしたら、以下の対策をとってください。

・玄関ドアを白にする。(規格ドアにあるはず)
・玄関前に置く軽自動車の色を白にする。
・玄関横の収納棚に小さな盛り塩をする。(さかずき一杯くらいの粗塩をさかさまにする)
・玄関脇に白い花か白い花の咲く樹木を植える。
・玄関脇(車庫柱の横あたり)に、石、レンガなどで「塚」(モニュメント)のような飾りを作ってたてる。(動かなければ置くだけでもよい)

 前回も一部お知らせしましたが、これらの対策は邪気封じ込めの常道策です。繁華街などで小さな盛り塩をしている店がたまにありますが、実はこの悪い方位から入ってくる邪気(鬼)を封じ込めるおまじないです。(主に水商売で使われる傾向にあるが、最近では一般家庭でもやる人が増えてきた)
 上記対策は全部やってもいいですが、ひとつでも気分が違いますよ。我が家では盛り塩以外、北東側では全部やっています。

●階段の安全性
 インターネットを見ると、「直行階段は危ない!」「直行階段はいい!」の両極端の主張があふれていて、笑います。私自身はホームページ連載にも書きましたが、直行階段論者です。余裕があれば「半分昇って平らな踊り場、そして180転回して残り半分を昇る」という階段がベストです。でも、ローコスト&シンプル住宅ではなかなかそんな余裕はありません。
 そこで中途半端にひねってつまずく危ない確率を高くするより、昼も夜も足元が明るくなるような配慮をし、階段の両側には壁か手すりを作って万が一のときにも一気に下に落ちない工夫をするようにしています。オートで点灯する足元常夜灯は必ず階段上下につけてもらって下さい。コンセントつきで1個数千円です。
 昇り口ゲートの件ですが、踏み面寸法を225、蹴上げ寸法を200(私の家とほぼ同じ)にすれば5〜10センチほど1階壁から奥に階段を引っ込めることが出来ますから、赤ちゃん用の木製ゲートなら簡単につけられます。メーカーと階段仕様に関してご相談ください。

●フラット屋根
 規格仕様書を見ますと、スノーダクト屋根と単に雪をのせるだけのフラット屋根のふた通りあります。おっしゃる通り、スノーダクト屋根はいろいろトラブルの可能性があるのであまりお勧めしませんが、問題は片流れにした場合の雪の方向です。
 車庫の場合は屋根も低く、北側にゆるゆると流せばほとんど問題になりません。建物本体の場合は、隣家のない公園側に落とすしかないのではないですか?その場合、そちらの地区の基準が許すかどうかよくお調べください。札幌の場合、「勾配0.3以下の2階屋根は敷地境界から先端を2メートル以上離すこと」とあり、今回のプランでは不可となります。
 仮にOKでも、公園で冬に遊ぶ子もいますから、そちらに万が一雪が落ちて事故にでもなる可能性がゼロではありません。かといって、建物をこれ以上北東にずらすことは出来ません。(RV車の寸法から考え、いまが限界)雪止めをつければいいのですが、それだと「単に雪をのせるだけのフラット屋根」とあまり変わりないのでは?オプション工事を払ってでもやる価値があるかどうか、よくご検討ください。
 私としては「単に雪をのせるだけのフラット屋根」でもいいのではないか思います。その場合、雨雪の落とし口は公園側にし、南と東は破風で巻きます。

 以上が回答です。保留事項ばかりで、特に図面の修正は現段階では必要ないかと思います。感触としては、私の案を取り入れる方向と考えてもいいのでしょうか?
 もし2階東側に窓をふたつ追加した図面が必要なら、至急ご連絡ください。今日は他にも急ぎの仕事が入っているのですが、何とか夕方までには送ります。それでは。



 南野です。先ほど施工店の営業と打ち合わせを終え、メールを作成しているところです。以前のプランを撤回し、菊地さんの案(7×9M縦プラン)で行く方向で話しました。図面を見せて、打ち合わせしてきました。
 延床面積、施工面積について、私なりに考えてみました。

●2Fウッドバルコニー奥行き1.8Mの場合
 延床面積ならびに施工面積は112.00平米ですが、メーカー積算基準「125平米未満は125平米とする」で照らし合わせますと、本体工事125平米(37.81坪)×@298,000/坪=11,831,531円となります。
 さらに平屋部分差額14平米(4.24坪)×@100,000/坪=444,675円が加算。バルコニーオプション価格、約450,000円(自作の場合はこんなにかからないと思いますが)したがって合計価格、11,831,531+444,675+450,000=12,726,206円となります。

●2Fバルコニー奥行き1Mとし、屋根付きバルコニーとした場合
 延床面積7×9×2-7=119平米、メーカー基準による施工面積はバルコニー部分を含むため、126平米となります。
 本体工事126平米(38.12坪)×@298,000=11,926,184円、平屋部分差額0平米、バルコニー手すり0円(概ね本体工事費に含む)したがって合計価格、11,926,184円となります。

 合計金額を比較しますと、7×9Mの総2階とし、7平米を屋根付きバルコニーにすると、800,022円の節約となりそうです。

 容積率の問題ですが、第2案の場合、延床面積はあくまで119平米なので、可能である最大床面積129平米から差し引き、10平米の余裕が出来ます。物置分として十分に活用できると考えます。車庫の軽減措置も営業に確認しましたが、こちらの地区の場合、すべて車庫としていけそうだとのことです。素人考えですが、いかがでしょうか?

●ウッド仕様に関して
 2Fのウッドバルコニーは実現できそうにないですが、手すりだけでも、ウッドにしようと目論んでいます(笑)
 1Fのウッドデッキ、ウッド物置&車庫につきましても全面的に菊地さんのご好意に甘えさせていただこうと思います。もちろん、セルフビルドなので時間がかかるかもしれませんが、施工店のセンスにまかせられない、セルフビルドでやってみたい、という点から、菊地さんのご指示を頂きながら、行いたいと思います。

●建物と敷地境界の離れ寸法(外壁の後退距離)
 業者に確認したところ、北西側1200ミリ以上、南西側1100ミリ以上とのことで、ウッドデッキ側と駐車スペース側に余裕が出来そうです。

●キッチン2500ミリの件
 モジュール外れとなり、設計基準外工事で別途費用かかるそうです。よって、玄関幅2M、キッチン幅3Mということになります。

●2F間取りについて
 もしバルコニー1M案でいった場合、ご指摘のように北東側の部屋があまりにも間延びして、いただけません。また、南角部屋の収納が現状ですと3枚扉クローゼットになり、標準仕様の2部屋分を使ってしまうそうなので、2×1Mのクローゼットで考えていきたいと思います。

●ボイラ室
 まず、トイレ便器横からのアクセスに一抹の不安を覚えます。収納側からのアクセスとしたいです。収納には可動できる棚を配置すれば問題がないかと思いました。また、給湯暖房用ボイラの廃熱ももったいないような気がしますので、本当はUT内の見えるところがよいかなと思います。

●玄関ポーチ
 この案でいくと玄関ポーチはなしになりますが、全体の金額に含まれているので、つけてもつけなくても同じ金額をとられるのがくやしいのですが、何か方法はないでしょうか?この状態でポーチをつけるとかっこ悪くなってしまうので、やはり素直にあきらめるべきでしょうか。



 札幌、TOM工房の菊地です。南野さんと施工店が私の案をおおむね受け入れてくださるとのことで、関わった者として、まずは一安心です。ゴールまではまだ一山ふた山ありそうですが、ひとつひとつ乗り越えて行きましょう。

●施工面積
 施工面積と規格住宅に関する積算ですが、見事です!南野さんの計算を読んで、規格住宅の積算基準のいまひとつ分からなかった点が、すっきり解決しました。技術屋としてはふに落ちない点もありますが、原案を修正し、「7×9mの総2階とし、7平米を屋根付きバルコニーにする」という案が最も経済的で法的問題もなさそうです。その方向でいいと思います。
 その場合、2階バルコニーは施工店工事となるのでしょうが、外から目立たないバルコニー床はスチール製でやむを得ないとしても、手すりくらいは木製にして欲しいですね。なるべくオプション工事を少なくしつつ、何とかがんばってください。

●物置&車庫
 1Fのウッドデッキは間違いなくセルフビルドでいけますが、物置&車庫のすべてを私のようにセルフビルドでやるのはお勧め出来ません。以前に「図面販売という形でご協力します」と書きましたが、これはその図面を今回の施工店とは別の業者に提示し、場合によっては複数の業者から見積りをとって安い業者に発注する、という意味です。
「基礎に砂利を30センチ敷き詰めて転圧し、鉄筋を加工して土間コンクリートを打ち、柱金物を12個設置して柱を立て、梁を組んで壁とドアをつけ、屋根をかける」
 これらの作業をセルフビルフドでやるには、相当の熟練者でもまず不可能です。生コンやポリカ波板の特注品のように、素人では入手が難しい材料も多いです。セルフは木材のペンキ塗りくらいに留め、お金は多少かかっても、専門業者に頼むべきだと思います。いまはリフォーム業者がたくさんいて、図面さえあれば喜んで工事をやります。
 おおざっぱですが、予算は総額で100万を見込めばいいと思います。(もっと安く出来るかもしれないが、安全側で)予算が厳しい場合、物置部分だけをセルフでやるという手法もあります。

●敷地境界の離れ
 この件ですが、屋根落雪とのからみもありますが、屋根形状や流れ方向等は決まりましたか?おそらくひさしの先端の離れのことと思われますので、よくご確認ください。あまり北隣地に寄せ過ぎると、車庫からの落雪が隣地に入る可能性もあります。そちらの雪がどの程度なのか、実際に住んだことがないので分かりませんが…。

●500ミリ規格
 やはり500ミリ規格はオプションですか。だとすると、キッチン3×3Mは広過ぎませんか?私の家は2.73×2.73Mですが、これでも広過ぎる!(^_^;
 また、これによって玄関が2×3Mになるということは、自動的に玄関クローゼットがなくなりますね。玄関ドア横の通気窓も、玄関収納がこちら側にくるのでつけられなくなりそう…。特に玄関クローゼットはあるととても便利ですよ。(HP連載参照)

●2階間取り
 北東側の部屋の縦間延びの件ですが、南西部屋のように北東から2メートルだけ壁を作って、ドアなしの下がり壁だけで心理的に仕切ったほうがいいかもしれません。その場合、東角の部屋は3×4Mとなり、手前の部屋を通らないと入れませんが、そういう使い方もありそうです。(たとえば奥に寝室、手前を家事&書斎コーナー、化粧コーナー等)
 この場合、奥の部分を独立した「部屋」と施工店が認めれば、(認めるはずですが)南角部屋の裏側にあいた1×2Mのスペースに収納が標準施工費でつけられます。(確か、「ひとつの部屋にひとつの収納」が標準規格でしたね?)
 南角部屋の収納を小さくして、わざわざ「欠け」を作ってしまうのはどうにもいただけません。これに関しては、添付の修正図をご覧ください。

●ボイラ室
 トイレ便器横からのアクセスですが、ドアを床から1800くらいの高さにしてやれば、何も問題ありません。万が一のボイラ交換も可能です。室内は石膏ボードなどで施工します。全面ガラリにしてやれば、トイレは暖房いらずでしょう。
 多少の見栄えの悪さを我慢できるなら、我が家のようにUT内に置いたほうが廃熱の恩恵にあずかれます。(冬に洗濯物がよく乾き、脱衣所がより暖かい)その場合、設置場所は現在の洗濯機の位置になり、洗面台は90度ひねってその横に洗濯機設置となります。窓は少し南側に寄せます。
 ボイラのメンテは年に2回、春に暖房ボイラのコードをコンセントから抜くことと、冬につないでリセットスイッチを押すことだけです。給湯ボイラはこの3年半、一度もいじってません。その程度の頻度です。収納側からのアクセスは賛成出来ません。それをやるならむしろUT内移動をお勧めします。階段下がめいっぱい使えますし、場合によっては一部クローゼットにも出来ます。(玄関クローゼットの代用)
 UTボイラは、あの位置なら幅10センチの木材を縦に目透かしで床から天井まで数枚つけてやれば、(もちろんセルフビルド)ほぼ隠れますし、通気も問題ありません。万が一の交換のときは、木材のビスを外します。リセットスイッチとコードは横から操作可能です。
 このあたりも修正案に入れておきますので、やるかどうかは別にして、ご覧になってください。

…UTと2階の修正案/TOM工房…

●玄関ポーチ
 あってもなくても金額は同じのようですが、いずれにしてもこの家の外観には合わないでしょう。「玄関ポーチがない分どこかでサービスして」と、この際お願いしてみましょう。

 全体予算ですが、
・本体 1190万
・杭打ち工事 40万
・屋外工事 70万
・付帯諸経費 79万
・最低限オプション(暖房など) 160万
・外壁ガルバリウム(全面) 80万
 小計 1619万−値引き200万=1419万×1.05=1490万

 こんなところでしょうか?屋根がどうなるかで多少動きそうですが、なんとか車庫物置分の差額ははじきだせそうですね。(セルフビルドでやれるウッドデッキは数万円で出来ます)



 札幌、TOM工房の菊地です。昨夜のメールで書き忘れたことをいくつか補足させてください。

●2階バルコニー
 添付図面では単純に1メートルの奥行きに詰めただけですが、「7×9Mの完全総2階」ということは、2階南北方向の壁が、バルコニー端まで伸びるといことになりますね。最初にいただいた資料のパースがそうなっていました。バルコニー中央に1メートル幅の壁がつくかもしれません。このへんは施工店の規格次第です。

●車庫&物置の確認申請時の取扱い
 ウッドデッキと車庫&物置は別途工事の方向で動いていますが、確認申請をどうするのか早めに決めておく必要があります。つまり、施工建築面積は63平米ですが、確認申請書類は車庫&物置を加えて「建築面積86.06平米、建ぺい率39.84%」で出したほうが紛れがなくていいのではないか?と思います。
 私の家の場合も確認申請書類には「外溝工事(別途)」と注釈を入れ、車庫&物置をきちんと平面、立面に記入して出しました。あえて私が図面に記入したのは、「セルフビルドでも建ぺい率や外壁後退線の違反はしませんよ」という意思表示を明確にしたかったからです。

 もし建物本体だけで確認申請を出した場合ですが、その後のウッドデッキは屋根をかけなければ何ら問題ありません。ところが屋根をかける車庫&物置が問題です。こちらは「増築」扱いとなり、都市計画区域では別個に確認申請が必要となります。図面や書類作成、申請料など、大変煩わしいです。届けを出さずに工事をしても違法建築でなければ罪悪感は少ないですが、好ましいことではありません。
 詳しくは施工店担当者か市役所窓口でご相談ください。私の場合、事前に相談にいったところ、上記のような見解でしたので、図面にきちんと記入しました。(実際の完成は1年後でしたが)
 気になるのは、「規格」にこだわる施工店の出方です。「別途工事」と明確に書けば工事費の問題はありませんが、「申請図面の作成手間」と称して、何らかの割増し金を要求される可能性があります。ご確認ください

 車庫&物置の建築面積ですが、施工方法がはっきりしなかったので、建物本体からの離れ寸法の部分も、建築面積に含めて建ぺい率計算を行っています。(安全側)
 ところが、施工も構造も建物本体とは一切関係なく行うとすれば、この部分は単なる「建物と建物の空間」という扱いになるはずで、建築面積に含める必要はありません。「はず」と書いたのは、市役所の扱いがどうなるか分からないからです。「実質本体にくっついているのだから、この部分も含める」と指導されれば、従わざるを得ません。
 もし含めなくてよいことになれば、南北方向の車庫寸法を、あと200だけ大きくすることが可能です。現在、RV車側が2700、軽自動車側が2500になっていて、これでも支障ないはずですが、もう少し余裕があってもいいかもしれません。(特にRV車側)これによるコストへの影響は軽微です。

●建物本体と車庫&物置の取り合い
 確認申請はどうするか別にして、車庫&物置を別工事にすることはほぼ決まりと考えていいと思います。その場合、建物本体と車庫&物置の取り合いが問題になります。
 構造的、断熱的に本体と完全に切り離して考えるのは大変望ましいのですが、ぴったりくっつけて施工したとき、建物本体と車庫の隙間から雨水が垂れてきます。特に凹凸のあるガルバリウム鋼板を縦張りで外壁に使った場合、車庫の梁を壁にぴたりくっつけても、凹の部分から雨水が容赦なく侵入してきて、雨天時や融雪時に大変不快です。
 この対策として 私の家では、幅10センチの板を外壁の大波板にあわせてノミで波形に切り、車庫と外壁の間にぴたり挟んで隙間をコーキング処理しました。職人でも嫌がる大変な手間と労力で、外注工事でこの作業を要求するのはほとんど不可能のような気がします。

 そこで予め外壁の車庫側に、小さな「水切り」あるいは「ひさし」のたぐいをつけることをぜひお勧めします。高さはGLから3000くらいで、この下側に車庫屋根を差し込むように施工してやれば、雨漏りの心配はほとんどありません。
 ガルバリウム鋼板を上半分だけ使う場合は、サイディングとの境界部分にこの水切りをつけてもらいます。全面ガルバリウム鋼板の場合は、決定した車庫の幅分(現プランでは6100)だけつけてもらいます。たぶんオプション工事になるでしょうが、やむを得ないでしょう。
 かなり無茶な発想ですが、「これは玄関ポーチのひさし一部です」と主張して、高さ10センチ、壁からの飛び出し寸法10センチくらいのものを車庫の幅分だけつけてもらえないでしょうか?この場合の材料は、「屋根ひさし」とみなして、屋根トタンでいいと思います。この下に車庫屋根をさしこんで施工するのです。「玄関ポーチの一部」ですから、規格工事内のはず。難しいかもしれませんが、ぜひ交渉してみてください。
 ひさし(水切り)の幅は車庫幅にこだわらず、建物全幅(9000)でも構いません。施工はそのほうが楽かもしれません。デザイン的にはそのほうがむしろ面白いです。あわせてご検討ください。なお、いずれの場合も高さはひさし下端でGLから3000程度です。

 話がかなり専門的になりつつありますが、ご不明の点がありましたら、お尋ねください。場合によっては、簡単なイラスト添付でご説明いたします。



 
悩ましきUT&ボイラの配置



 南野です。とうとう日にちがなくなりました。今日明日でだいたいの間取りを決定します。菊地さんにお願いした事で、不安材料が一気に解決し、だいぶ細々した問題になってきたので、とりあえずほっとしています。お仕事も忙しい中、短い期間でこれだけ色々アドバイスをいただいて、感謝しています。
 着工まではまだまだ細かい問題があるかと思いますが、総合的な間取り相談として、当初のお話のとおりの金額をお支払いしたいのですが、よろしいでしょうか?御返事いただいた後、インターネットですぐ振り込みますね。

●2階バルコニー
 デザイン上の面から、木製の手すりにこだわりたいと思います。

●物置&車庫
 土間コンクリートは外注するにしろ、木工事は自分でやってみたいなと思っていました。物置&車庫の件はウッド調で坪10万でできるのか、施工店にも確認はしてみます。たぶん無理っぽいですけど…。

●敷地境界の離れ
 屋根形状、流れ方向ともに決まっていません。フラットで水勾配1/50位かな、とぼんやりですがイメージしています。また、デザインは別として、軒は30センチくらいは必要かと思っています。こちらの雪の量ですが、すごく少ないです。友人にも定評があります(笑)

●500ミリ規格
 キッチンと玄関の関係をもう一度考え直しました。やはり玄関を3×3Mにする方向で考えます。玄関クローゼットがなくなるのは惜しいし、玄関は家の顔であり、風水で言うところの「主人を表す」ですよね。また、UTの出入りで頻繁に通るので、広 いホールの方が良さそうです。

●2階間取り
 図面を眺めながら生活風景を思い描いていて気になったのですが、西側フリースペースが公園の真前にあたるので、子供の勉強する場所としては集中できないような気がするのですが。東側の部屋と入れ替えるというのはどうでしょう。2階についてはまだ考える余地がありそうなので、もう少し検討してみます。

●ボイラ室
 やはりUT内ボイラが良さそうです。ただし、UBと洗濯機は離したくないです。我が家では、お風呂の残り湯を洗濯機付属のポンプでくみ上げ、利用しています。あまり離れるとホースが届かなくなるのが心配です。洗面化粧台ですが、UT入り口入って右横に置くのはいかがでしょうか?トイレを利用して手を洗う際に、トイレにより近い位置がいいかなと思います。
 また、来客がUTを行き来する際、UB、ボイラ、洗濯機側とトイレ、洗面化粧台側とを仕切ることを考えています。となりますと、ボイラ位置が玄関に近い角になり、今度は外の排気が心配になります。う〜ん悩ましいです。
 トイレを横にするという案も考えました。階段下に少しかかって風水の心配はありますが、天井高が十分とれると判断して、問題ないかと思います。こうすると、トイレも広々、ユニットバスも1.2坪タイプが使えて良いかと。

●玄関ポーチ
 ポーチは外観に合わないのでやめて、玄関前のたたき台だけはつけてもらおうと思います。

 予算に関しては、値引き後税込み1500万円が最低ラインになりそうです。



 札幌、TOM工房の菊地です。2通目のメールが行き違いになったようですが、あとでお返事をお聞かせください。

●相談料に関して
 まだ完全に平面計画が固まったわけではありませんが、話が細かい詰めの方向に行き始めている現状ですので、ありがたくお気持ちをいただくことにします。当初お話しましたように、お振込は郵便振替か銀行振込のいずれかの方法でお願いいたします。(ネット上でのカード決済などはやっておりません)
 郵便振替のほうが手数料が多少安いかと思います。料金に含まれるものは間取り相談、見積り相談、外壁や車庫&物置などの総合的な相談です。(今後の細かい詰めも含む)立面図や矩計図、構造図、車庫図面、パースなどの作業は含まれておりません。

●物置&車庫車庫
 規格工事に含めるとややこしくなるので、本工事の支払い等がおわったあと、「単なる外溝工事」として後日施工店に別途発注するのが流れとしてはベストかと思われます。いわゆる品確法で、完成後10年は施工店との縁は切れません。施主として、いい関係を施工店と保つのは損なことではありませんし、おそらく施工店側もそう考えるはず。
 その場合、「設計監理者」として私と南野さんがまず契約し、(といっても数万円ですが)その監理下で施工店が工事をする、という方式が考えられます。図面は私が描きますので、基本的に図面通りの工事になります。
 問題は価格ですが、現プランで約6.7坪、坪10万でもなんとか出来るはずですが、微妙です。予算を大幅に超えるようでしたら、別業者も考えねばなりません。まだ先のことですから、まずは現段階での物置&車庫の扱いに関する解決策に全力を注ぎましょう。

●玄関を3×3M
 そうするとキッチンが2×3Mですか?今度はちょっと狭過ぎるかも。(^_^;このへんはあまり全体予算に影響しない感じです。ご夫婦でよくご相談になって結論を出してください。

●UT&ボイラ室
 これまた細かい部分でいろいろ悩みますね。ボイラをUT内にもってきた場合ですが、FFの給排気管が車庫の内側外壁に出るようになります。暖房ボイラは床に設置するので問題ないですが、その上の壁にとりつける給湯ボイラの給排気管が問題になります。普通につけるとUT天井ぎりぎりにつけますが、この高さだと車庫の梁にもろにぶつかります。
 そこで通常よりも低い位置、床から2000くらいの位置に給排気管をつける必要があります。これが現場で徹底出来るか、非常に不安です。ガルバ外壁に穴を開けたあとで気づいても手後れです。(ガルバ外壁の取り替えは事実上不可能)給排気管は熱をもつので、60センチ以内にある木製の梁は、外周を石綿ボードなどの不燃材でおおってやる必要もあります。玄関横なので、結構格好悪いかもしれません。最初のようにトイレ横につければ、この問題はありません。悩みます。

 トイレに手洗いつきの便器を使用すれば、トイレと洗面台の関係はあまり気にしなくてもいいのでは?オプションになるかどうか微妙ですが…。トイレの大きさは現プランでも1200×1800あって、充分過ぎるほどです。トイレを横に90度ひねる案は、建物全体のバランスの点から、あまり賛成出来ません。(現在すっきり通っている南北の壁が、ここでぷっつり途切れてしまう)
 風水、玄関クローゼット復活、洗濯機と浴室の距離、来客時の視線カットなどを総合的に考えると、結局は当初私が出した案がすっきり収まってベストかもしれません。以前にも書きましたが、「一番寒そうな北のトイレ横にボイラ室がある」というのは悪くありませんし、メンテの不安もありません。問題があるとすれば、ガラリ扉の割増し工事だけです。

●2階間取り
 私も東西の配置に関してはかなり悩みました。陽当たりは南西側のほうがよく、喧騒は南西側のほうが不利。眺めは北東側がよく、(山並が美しく見える)朝日は北東側がより早く照りつけ、気持ちよく目覚めることが出来ます。
 以上の条件以外は、計画が階段室を中心に完全対称形になっていますので、どちらをどうもってきても、風水や構造、コスト面で大きな差はありません。(厳密にいうと、部屋用途で風水の考えが多少変わるが、水回りや玄関ほどの大きな問題ではない)
 残るは上記の周囲環境と、1〜2階の上下関係です。たとえば、1階リビングで夜遅くまで誰かが起きている状況があると、その真上で先に眠っている人の安眠に影響が出るということです。主婦が朝早く起きてキッチンで物音をたてると、真上でもっと寝ていたい人が安眠を妨げられるかもしれません。
 これらの状況は、個々の家族の現在、そして未来の暮し方を見据えないと結論は出せません。一般論としては、思春期の子供は夜更かしです。亭主はいろいろですが、私などは物凄い夜型人間です。しかし、妻の神経が太いので、物音などはあまり問題になっていません。
 以上の要件をよく分析なさって、ご夫妻で配置を決めてください。現プランに私が決めた理由は、居間と子供室の上下関係を一致させたかったこと、そして眺めのよさと目覚めの気持ちのよさを一家の中心であるご夫婦に提供したいと考えたからです。家や家族は、主であるご夫婦を中心にまず考えるのが、私の手法です。
 いずれにしても、子供の居住スペースは現状のようになるべくオープンにしておくのが、何かと目が行き届いてよろしいかと思います。夫婦寝室への出入りの際に、なんとなく様子が分かります。この「なんとなく」が大事です。
 書き忘れましたが、2階縦長の寝室を最初から壁でふたつに仕切ってしまうと、長い将来での空間の自由度はやや下がります。(三つに仕切ることが難しくなる)

●玄関たたき台
 これは玄関ドア前のたたきですね?玄関前はアプローチと車庫を兼ねているので、車のバンパーがぶつからないよう、なるべく小さめにしてもらってください。
 私の考えでは、水はけなども考えて、車庫の土間コンクリートを道路からゆるゆると150くらいあげて斜めに打ち、玄関前たたきは1段だけにするつもりでした。敷地と道路の段差がはっきりしませんが、たぶんこれでいけるかと…。



 南野です。相談料を郵便振替口座の方に入金いたしました。ご確認下さい。ホームページ掲載や宣伝効果のためとはいえ、このような破格で、細部に亘る点まで配慮していただき、ありがとうございます。ホームページに掲載された時、我も我もと相談する方が増えて、かえって菊地さんの負担になるのでは…と、ちょっと心配です。
 近郊の方だったら、ぜひ正式に「TOM工房」さんと契約して施工する事をおすすめしたいです。私達はしたくてもできなかったんですから。立面図や矩計図、構造図、パースなどの作業料が必要になった際には必ず費用をおっしゃってください。忘れてしまうのを防ぐためです。(^^ゞ

●車庫&物置
 物置&車庫に感射手は、「外溝工事として後日別途発注」という方向で良いと思います。ただ、現段階では建物本体の方でいっぱいいっぱいで、施工店とも連絡を取り合いながらあれこれ模索中なので、本体の方の様子をみながら考えていきます。

●車庫&物置に関する希望
 物置の長さは良いのですが、タイヤの直径が70〜80cmくらいあるので、奥行きがもう少し欲しいのですが。また、車庫はRV車一台分全てに屋根をかけたいです。(全長5M以上あり)二台分確保したとして、真ん中の柱はやはり必要ですか?できれば、間口6Mで柱なしが希望なのですが…。こちらは雪が比較的少ないので、強度的に大丈夫だと思いますが。

●車庫&物置の面積に関する考察
 建ぺい率40%で考えると、土地面積216.03平米×0.4=86.4平米、建築面積63平米なので、86.4-63=23.4平米←この分を車庫&物置に使えるということですよね?
 物置を3.6×1.5Mとした場合、5.4平米。23.4-5.4平米=残り18.0平米なります。車庫の軽減措置ですが、建築面積の1/5でよろしいのでしょうか?だとすると、63平米×0.2=12.6平米、残り分18.0+12.6=30.6平米→車庫分として5.1×6Mのスペースが確保できるのですが、計算上これでよろしいのでしょうか?
 車庫も建物に付属とか色々な条件があるようですが、私が理解できる範囲で考えてみました。

●玄関を3×3M
 モジュール外れに関してどうしても納得いかなくて、再度施工店に確認中です。キッチン、玄関それぞれ2.5Mずつがいいですよね。やむを得ない場合はよく相談して決めます。

●UT&ボイラ室
 梁との取り合いが、あるのは分かりませんでした。車庫&物置の高さには制限があるのでしょうか?3.2Mとかはとれないのでしょうか?
 やはり、ボイラをUT内に置きたいです。トイレ横のボイラの存在、運転音も聞こえそうで、落ち着けません。完全に一人になる空間も大切にしたいのです。トイレの暖房もセントラルのパネルが標準で付きますし、寒さは大丈夫かと思います。そう言っちゃうと、UTにもパネルが付くから大丈夫という話もありそうですが…。
 UTのバス側にボイラ、そのすぐ隣に洗濯機、洗面化粧台(収まるのなら)と並べる。洗濯機のホースについては、調べたら4Mあったのでこの位置で大丈夫です。洗面化粧台が収まらない場合はUT入って右側に配置します。ボイラをUT内とした場合、階段下収納の奥が使いづらいと思います。そこで、トイレを横にするという案を考えたのですが、やはり南北の壁を切ってしまうことは問題ありでしょうか。

 手洗いつきの便器の件ですが、そもそも、便器に手洗いがついているタイプ、またはカウンターに手洗いが付くタイプ、いずれをとってもトイレの中で、狭いボールで手を洗うものがどうも使いづらいのです。それならいっそのこと、トイレを出たところの直近にある洗面化粧台で思いっきり手を洗いたいというのが私達の考えなのですが。

 そのほか、2階東西の配置に関してはよく検討してみます。玄関たたき台については、その方法で施工店に確認します。車庫上の水切りに関しては、玄関ポーチのひさしとして施工してもらうよう頼んでみます。なかなか柔軟に対応してもらえないので今回も不安ではありますが…。構造がちょっと良く分からないので、イラスト添付していただけますか?



 札幌、TOM工房の菊地です。ちょっと疲れがたまってしまい、昨夜は珍しく11時前に床についてしまいました。南野さんも赤ちゃんを抱えながら業者や私との打合せに忙殺され、気苦労が絶えないでしょうが、まずは契約までもうひとがんばりです。

 早々と相談料をお振込いただいたそうで、大変ありがとうございます。郵便振替の場合は確認通知がくるまで数日かかりますが、届き次第おってご連絡いたします。まだまだ実戦経験の少ない私を、このように評価していただき、ありがたく思っています。
 今回のように、コスト的に設計に人員をあてる余裕のない規格住宅の購入を検討している方には、間取りや価格、デザイン面などで物足りなさを感じている方が相当おられるのではないでしょうか。今回のやりとりで強く感じたのは、そのことでした。おしゃるように、ホームページに掲載すると、かなりの反響があるかもしれません。

 相談の焦点は、「UTまわりの収まり」「車庫&物置」「2階の間取り」、およそこの3点に絞られつつありますが、差し迫った契約の見積価格に影響しそうな部分から重点的に煮詰めていきたいと思います。

●UT&ボイラ室
 前回相談でもお施主さんが最後まで悩んだのがUT回りでした。キッチンと並んで大切な主婦の城ですから、いろいろ悩まれるのは当然のことです。
 ボイラと洗濯機、洗面台を横一列に並べる案ですが、寸法的に不可能です。
 ボイラ(900)+洗濯機パン(640)+洗面台(750)=2290
 これに対して、UT南北寸法が2200−柱と壁材の厚み130=2070です。220足りません。

 南野さんのお考えをイラストにまとめてみました。添付イラストの1をご覧ください。

…UTの検討図1〜3/TOM工房…

 収納が使いやすくなってトイレと洗面台が近づき、ご希望通りボイラがトイレから離れるのはよい点ですが、下記の問題があります。

・南北方向の壁の通りが途切れる。(構造的、風水的にやや不利)
・トイレを横にふることにより、UTに「欠け」の形状が出来る。(風水的にかなり不利)
・入口引戸の引込み部分に洗面台がくることになり、施工がものすごく難しい。仮に出来たとしても、引込み部分がゴミとほこりの山になりやすい。
・FF給排気管の車庫側設置問題

 引戸の引込みを無理矢理玄関側にもってくる手もありますが、見栄えが大変悪く、おすすめ出来ません。洗面台は普通壁にビスで何箇所かがっちり止めます。ここに引戸がくる場合、壁を2重にしてビスを止める必要が出てくるでしょう。(おそらくかなりのオプション)さらに裏の壁から給湯や給水の配管を取り出すのが普通です。配管を床から出し入れするタイプもありますが、こちらも規格外の可能性があります。
 これらをなんとかクリアしたとしても、すきまのゴミほこり問題は解決しません。UTは湿気がこもりやすいので、ダニや虫の温床になるかもしれません。同じ理由で、ここに洗濯機を置くのも問題です。洗濯機パン取りつけの問題はあまりありませんが、給水は引戸の壁から取り出せませんので、洗面台横から引っ張って取り出すことになります。
 このような問題を避けるため、私の家ではUT引戸の側には一切物を置いていません。(今回の当初のプランとほぼ同じ)

 いっそUT入口を開き戸にしてしまえばこれらの問題は解決しますが、このUT入口は動線の激しく行き交う場所なので、ドアはあまりお勧めしません。(開けたり閉めたりが騒々しく、それに伴って怪我の確率も高まる)ですが、南野さんが「横トイレ」にこだわる場合、必然的にドアになってしまうでしょう。
 いずれにしても、「欠け」の問題は残ります。私は家そのもののの欠けはもちろん、部屋形状の欠けもスペースの無駄が多いので、大嫌いです。風水上もそうですが、それ以前の建築上の問題だと思います。私の家にはこの部屋形状の欠けが全くありません。今回の当初プランでもゼロです。

 次に添付イラストの2をご覧ください。修正案のひとつです。ボイラの位置は当初のままですが、トイレの独立性を考え、トイレ側は壁で仕切って、メンテは収納側からするようにしてあります。少しでも収納が使いやすいよう、ボイラは東側壁にとりつけ、西側に棚をつけるようにします。
 ただ、これでもやはり奥は使いにくいでしょうが、収納の奥行きが1000、幅がおよそ4000あるので、棚奥行きは300くらいにして、奥の部分は納戸のように完全に中に入って出し入れをすれば許容範囲かとも思います。ちなみに、この案では上記問題はすべて解決します。

 次に添付イラストの3です。この案も私の現プランにかなり近いもので、上記問題はすべて解決しますが、トイレの独立性はありません。反対に積極的にトイレから収納を利用してやろう、という考えです。トイレに関わる収納品のボリュームは結構馬鹿になりませんから、それらを全部ここにしまう考えです。使用頻度のあまりない品もたぶんここに入るでしょう。
 ボイラ音の問題ですが、メーカーにもよるでしょうが、暖房ボイラは着火時の20分くらいにやや音がでます。運転時はほとんど気になりません。給湯ボイラは使用時にやや音がでます。
 ただ、このように引戸で閉めてしまえば、ほとんど問題にならないはずです。我が家ではUT引戸に300×100くらいのガラリをつけていますが、閉めてしまうと洗濯機の音はすぐ隣の居間にいても、ほとんど気になりません。(ボイラ音は洗濯機運転音よりも、はるかに小さい)
 FF式ですから、引戸には一切ガラリをつけずとも問題はありません。廃熱の恩恵を受けたい場合、収納側の壁にφ150くらいのガラリをつけてもらえばOKです。(数千円です)

 以上、ケースによってはかなりオプション工事が発生しそうですが、ご検討ください。私としては総合的に問題の少ない添付図2か3をお勧めします。あまり時間がないですが、いろいろご希望を出していただければ、また新たな案がでるかもしれません。

●車庫&物置
 車庫&物置の高さに制限はありませんが、あまり高いと材料費が高くつき、また構造的に弱くなります。横からの雨雪も入りやすくなります。我が家の車庫がGLから3100で、だいたいこれくらが限度でしょう。市販の車庫はもっと低くて、2400〜2700前後です。
 物置奥行きに関しては容積率に関わってきますが、余裕があるので増やしても大丈夫です。材料費節約の面では、奥行きは900、1350、1800などで考えたほうが有利です。

 車庫面積の軽減措置ですが、容積率に対してのみ適用されます。建ぺい率に対する軽減は一切ありません。以前にも書きましたが、法を守りつつ車庫と物置に使える面積は、23.41平米までです。(現プランでぎりぎり)
 この場合の車庫の条件は、建築用途に関係なく、「車庫専用のスペース」であればOKです。(札幌市の場合は、玄関前の人間用通路が除外されることは以前に書きました)
 従って物置面積を増やす場合は相対的に車庫面積が減ることになり、RV車1台分がせいぜい。場合によっては玄関前に屋根がなくなり、新たにポーチかひさしをつけなくてはなりませんが、これまたやり方によっては建築面積に関わってきて、ますます車庫面積が縮小されます。
 また、建物全体を公園側にぎりぎりに寄せても、おそらく北東道路側にも外壁の後退距離の規制があるはずで、(これに関して情報をいただいていませんので、あくまで「はず」です)幅はともかく、奥行きは4600くらいが限界だと思いますよ。この場合、構造的に物置の幅をこの寸法にあわせて大きくしなくてはなりません。容積率はともかく、施工費に関わってきます。

 車庫間口ですが、私の家は間口4000×奥行き3400です。間に柱はありませんが、木造の場合、これが間口の限界です。当時の札幌は積雪1Mで構造計算。ところがその後建築基準法が変わって、いまは積雪1.4M、道南地区は当時の札幌と同じ積雪1Mで構造計算することが義務づけられています。体感的に雪は少なくても、法ではこうなっていて、まともな車庫メーカーはすべてこれを遵守しているはずです。(万が一倒壊事故がおきた場合、法的責任を問われるため)
 確認申請時に車庫&物置をどうするか結論が出てませんが、建ぺい率、容積率の問題は平面図で確認出来ますが、構造は実際に設計した業者の責任になります。(自家施工の場合はやった本人の責任)以前に「図面は販売だけ」と書いたのは、この法的責任が関わるからで、私が完全に設計監理という形になれば当然積雪1Mで構造計算します。法的責任を伴いますので、価格も相当アップします。
 ただ、現実には「自家施工はすべて自分の責任」というケースが大半ですから、構わず6Mスパンでやる選択もあるかと思います。木造でなく、鉄骨ですべてをやれば6Mでも大丈夫です。物置は別にして、工事費こみで100万以下で出来ます。ただ、この場合の物置や建物とのデザイン的一体感はおそらくゼロです。悩みますね。

 木造の場合で、私が「積雪1Mまで」として図面販売にご協力出来るのは、前述の幅4Mまでです。厳密に計算してませんが、幅6Mなら最大積雪が45センチくらいまでです。(あくまで理論上ですが)ぎりぎりの幅5.6Mで最大積雪が50センチくらいです。現プランの幅5.2Mを一発でやるとなると、最大積雪が60センチくらいまでとなります。
 良心的な車庫メーカーのカタログではすべてそうなっていますが、「積雪〜センチまで」という条件つきでしたら、これらの長い幅でも図面販売に応じます。あとをどうするかは、すべて施主責任ということになります。
 我が家は幅4Mで角の方づえ(斜めの補強材)なしでやりました。本当は幅4Mでもあったほうがいいのですが、デザイン的にあまりこの方づえがよろしくないので、車庫の一部を建物本体にボルト止めたり、北側に壁として全面に物置をもってきたりすることでなんとかなしで済ませました。
 幅5〜6Mということになりますと、支えの何もない道路側には、この方づえも必須だと思います。なお、幅6Mを超えると木造の場合、材料そのものがありません。梁はつなぐことは出来ませんから、6M以下でお考えください。

●玄関ひさし
 添付図その2をご覧ください。これでお分かりかと思います。ひさしによって上からの雨が隙間から落ちなくなり、すんなり車庫屋根に流れます。工事としては通常玄関ひさしよりも容易ですが、やってくれるでしょうか…?(かなり不安)

…車庫上ひさしの説明図/TOM工房…

 心配しだすときりがないですが、このひさしをつけることにより、壁内部の通気層がここで途切れてしまってはいけません。(内部結露の要因になる)つまり、通気胴縁の上にこのひさしを施工しなくてはいけません。私が設計監理すればまずその心配はないですが、おまかせでちゃんとやってくれるでしょうか…。
 同じ問題で玄関外のたたきを施工してもらう場合、車庫の柱受金物とぶつからないように施工してもらう必要があります。まだ車庫の大きさが確定してませんが、現行プランなら玄関ドア左手にある柱位置を避けるようにしてもらってください。このへんもかなり心配です。もし柱位置とぶつかるようなら、あとでその部分を壊すことになり、補修も含めて大変な手間になります。

●2階間取り
 配置に関してひとつ忘れていました。階段をあがってすぐ西に子供コーナーをもってきたのは、ここを腰壁にして開放的にし、目が行き届くようにするのと同時に、明るい南西側の光をより多く階段室に落とすためです。配置を反対にした場合、ここからの光があまり期待できなくなり、「中央階段は光と風通しをよく」という風水対策からかなり外れてしまいます。参考までに。

 本体の図面変更処理だけでも大変ですが、問題山積みですね。考える時間があまりないですが、迷ったときにはこれまでと、そしてこれからのご夫婦、そしてご家族の生き方暮し方から結論を出されるといいですよ。私たちもそうしてきましたし、これからもきっとそうするでしょう。



 南野です。幸い、主人は育児に協力的で、私の体も気遣ってくれるので、私は恵まれている方だと思っています。メール作成は一応主人より私の方が文才はあるとの事で、私が担当しております。数字に関しては女性は弱いと言われますが、私も例外にもれず苦手なので、そのへんは主人がメールを作成します。
 さらに、業者との打ち合わせはもっぱら主人がしているので、主人は日中仕事(頭の中は家の事でいっぱい)、帰ってからは打ち合わせ、そして私と協議しながらメール作成と、かなりいっぱいいっぱいのようです。
 何とか気力を振り絞ってがんばってるようですが、もともと長眠体質なので大変そうです。それもこれもマイホームのため。今だけと割り切ってがんばります。

●UT&ボイラ室
 UBは現状1.8×1.8Mの1坪タイプですが、実は標準仕様では2×2Mの1.2坪タイプです。1坪タイプを使用しても、差額は還付されないそうで、くやしいので1.2坪タイプにしたいです。しかし、UBを1.2坪にした場合、やっぱりトイレ幅1200が確保できません。大柄夫婦なので、トイレの広さは確保したいところです。
 UTの欠けですが、UB入り口とトイレ入り口の壁をそろえるというのはいかがでしょうか。階段を上りきったところの下側は天井高を確保できるまで、ぎりぎりに広くする。概ね幅を1200とします。トイレ入って正面に洋式便器を置き、左手奥に小便器を置くとします。(小便器は、ひそかな希望でもありました)
 入って右側にカウンター、洋便器と小便器の間には仕切りをを付ける。小便器の向かいには高さは期待できませんが物入れをつける。トイレ全体が2×2Mとなり、欠けができないと思います。どう思われますか?

 UT側からの階段下収納ですが、およそ1×1Mの階段下スペースで、間口高さは南側約900センチ、北側180センチくらいの斜めの開口でいいんですよね?
 UT内にセントラルのパネルが付かないようでした。なので是非、UT内北側にボイラーをUBぎりぎりの位置で縦に設置して、洗面化粧台は入り口入って右側に置く。ダニや虫の温床はまっぴらごめんなので、UT、トイレ共に開きドアとします。洗濯機は角において、洗面化粧台と間を空ける。その間に現在持っている隙間家具を置く。
 菊地さんはドアの開閉が騒々しいとの意見ですが、現在の住まいはトイレが引き戸で、開閉の際、開きドアより喧しいので、新築の際には開きドアにしようと思っていました。洗濯機からの風呂水ポンプホースですが、足りなくなりそうなので、延長ホースを購入して使用します。
 残すは、カースペース給排気筒の問題だけとなりました。

●車庫&物置
 高さについては、最低2700としたいです。物置奥行きは1350ミリで考えたいと思います。以前お話していた、角地の建ぺい率の優遇措置ですが、ふたつの道路幅合わせて18M以上ないと対象にならないそうで、残念ながら適用外でした。(T_T)
 カースペースですが、RV車縦1台分の屋根で考え、最悪、残る1台は青空駐車で…。う〜ん、悩みます…。
 車庫&物置&ウッドデッキに関しては、菊地さんから図面を販売していただき、一応施工店にも見積りをとりますが、他に私達の感性に合って、なおかつ安く施工してくれる業者があれば、そちらにお願いする事になるかもしれません。いずれにせよ、菊地さんの図面になるべく忠実に施工してもらうつもりでいます。
 確認申請の際の車庫&物置の申請には、施工店側も前向きに検討していただけそうなので…。ただし本部次第ということです。(T_T)

●玄関ひさし
 まず、外壁の件で、ガルバリウム鋼板とサイディングを上下に分けて張る場合に縁切りをつけるらしいのですが、既製品が見つからなく、特注品になるとの事です。
 明日、再度念を押してみます、って言うか、全面ガルバ外壁の方がいいのかなぁ…。その話の際にひさしの話をしましたら、出来そうな雰囲気でした。営業意見なのでまだ確定ではありません。今後も検討しなければなりません…。たたきを小さく、なおかつ、道路に向かって勾配をつけたいので、たたきの高さをひかえるよう伝えておきました。

●2階間取り
 納得しました。確かに、階段への採光は欲しいです。北東側の真ん中の間仕切りはつけない方がよいですよね。フリースペースと南側の部屋の間仕切りは開口のままが良いでしょうか。
 今日の打ち合わせで、土日に契約をしても良いそうなので、6/15に建物の契約をしたいと伝えました。(少しでも時間が欲しいので)契約後、2〜3日で確認申請するとのお話だったのですが、確認申請を1週間程度であれば遅らせる事ができるとの事でしたので、急ぐ必要もないと判断して遅らせる事にします。これでもし変更があっても対応できるかと。

●玄関とキッチンの広さについて
 やはり2.5Mずつだと、モジュール外れ、追加料金だそうです。(T_T)9〜10万+玄関収納分7万程度。全体の金額と勘案して、決めないと…。
 2階バルコニーは全面木製手すりが良いでしょうか。今日もらった施工店からのパースでは、腰壁の高さまで外壁があり、その上に手すりがあります。安全の面はもちろんの事(子供が3人出来たとして、小さい子供が家にいる期間が長くなるから)、採光の面からもあまりしたくないのですが、外観的にどちらが素敵だと思われますか?菊地さんのご意見をお聞かせ下さい。

 明日の夜に再度、施工店と打ち合わせを行います。今日施工店から提示があったプランを、明日主人からFAXしますのでご覧下さい。



 札幌、TOM工房の菊地です。昨晩も早々に寝ついたのですが、元来が夜更かしタイプなせいか、なぜか明け方に目覚めてしまいました。間取りがまだ決着してないのが気になっているせいかもしれません。

●UT&ボイラ室
 どうにも結論が出ませんが、メールにありました「1坪タイプを使用しても、差額は還付されないそうで、くやしいので1.2坪タイプにしたいです」のお考えから無理矢理大きいタイプを使用するのは、あまり賛成出来ません。あくまで単純な住みやすさ、そして全体のバランスから考えるべきではないでしょうか。
 繰り返しになりますが、現状でもトイレ広さは充分だと私は思います。UTの幅3000に対して浴室が1800、差引き1200で奥行きが浴室と並んで1800、もうこれ以上のうまい収まりはおそらくありません。(参考までに、我が家のトイレは910×1365です)
 また、浴室を2×2Mにした場合、UT面積がさらに狭くなります。UTは広いほうがいいですよ。現プランでも4畳しかなく、我が家の4.5畳より狭いです。まずこの「なるべく広いUTを確保する」という発想からスタートしたほうが、種々の問題が解決しやすいかもしれません。

「UB入り口とトイレ入り口の壁をそろえる」というのはすでに検討しましたが、あまりに広くなり過ぎて無駄が出てしまうこと、結局は「階段下トイレ」という位置づけになってしまい、風水で最悪なのはもちろん、昇り降りの音が相当下に響くはずで、ボイラの音どころではないでしょう。
「小便器を置く」という話も「男権の復活」などで一時もてはやされましたが、実行した方の評判があまりにも悪く、ほとんどが使われないか撤去されている現状だそうです。理由は「臭気」と「不衛生」だそうです。家族のどなたかが末永く毎日まめに便器と床等の清掃を怠らなければ別ですが、現実にそれが出来ないから多くの家庭で問題になっているのでしょう。小便器のオプション問題もあるでしょうし、(かなり高くなるはず)こちらも賛成出来かねます。
 UT側からの階段下収納はおっしゃる通り、階段下の斜めの部分を使用します。収納に用途を限定すれば、風水の問題はありません。ドアはなくてもいいと思います。(おそらくオプション)あとで必要になったら、ロールスクリーンか、のれんを手作りでつければいいでしょう。

 UT&ボイラ論議が堂々めぐりですが、FF給排気管を車庫内に突っ込むのは、施工面の不安とデザイン面で、どうにも抵抗があります。まして車庫高さを2700におさえるとなると、床から1800くらいの位置に出してやらねばならず、ほとんど施工不可能だと思います。おそらく床から2000くらいが限度。それもうるさく頼んで、やってくれるかどうか?といった感じがします。(ちなみに、「FF給排気管を車庫屋根の上に出す」という案は、積雪でふさがってしまうので、不可です)
 上記問題をなんとか解決したとして、UT内にボイラを設置するもうひとつの案を出します。添付図をご覧ください。ボイラ2台を浴室脇の壁に沿って配置します。こうすると、スペースが500〜600前後でなんとか収まります。その横に洗濯機パン640、洗面台750、合計1890〜1990でぴたり収まります。その場合、浴室は必ず1.8×1.8M(1坪タイプ)でなくてはなりません。

…UTの最終修正案/TOM工房…

 トイレをどうするかは別にして、ボイラをUT内に置いた場合、この配置が最もUTを広々使えるはず。浴室と洗濯機の距離も近く、入口に引戸も使えます。
 トイレと階段下収納、そしてUT入口ドア仕様に関しては、私としては現プランを強くお勧めしますが、先に書いたもろもろの問題やリスクを南野さんご夫婦がご承知出来るのでしたら、そのお考えですすめればよろしいのではないでしょうか。何と言っても、住むのは私でなく、南野さん自身なのですから。

●車庫&物置
 こちらも結論もちこしですね。私としては考えられることはすべて情報提供したつもりです。あとは南野さんご自身で判断なさってください。「積雪条件つき」「建ぺい率の範囲内」でしたら、図面販売は構いません。

●玄関ひさし
 ガルバリウム鋼板の水切りには、ちゃんと既製品がカタログに記載されています。板金屋に特注してもいいですが、ぴたり同じ鋼板の色となると、既製品のほうがベターです。
 外壁ですが、車庫高さと幅が流動的である現状では、少なくとも玄関側の壁に関しては、雨雪にさらされると寿命が極度に短くなるサイディングの採用はやめたほうがいいと思います。万一車庫屋根の上にサイディング壁が出る状況が起きた場合、冬は常に雪に触れている状態になります。ガルバ鋼板であれば問題ありません。

●2階間取り
 北東側部屋の真ん中の間仕切りは、つける方向だと思っていましたが…。(過去の添付図 をご覧ください)部屋をふたつにしないと、クローゼットがオプションになりませんか?あと、あまり縦長過ぎて使いづらいという問題もあったはず。図のように、部屋を「前室」「奥室」と分け、通路にはドアをつけずに使用するのも、子供室と同じでなかなか味のある暮し方だと私は思います。(もしも子供が3人になって北東の部屋を3つに仕切る必要が出た場合は、簡単な改築工事を行う、という考え)
 ただ、子供室もそうですが、「完全にこもりたい」という指向が強いご家族にはむきません。たとえオプションでも、ここに何らかの戸をつけるべきでしょう。私個人はホームページにも書いてあるように、「風通しのいい家族関係」を好むたちなので、原則としてこうしたドアや間仕切りの少ない間取りをお勧めしますが、最終的に選ぶのはこれまたあくまでお施主さんです。

●玄関とキッチンの広さ
 2.5Mだとかなりの出費増ですが、私ならあちこちやり繰りしてでも、最も使い勝手のいい当初のプランでやります。何十年も使うわけですし、キッチンに入るたびに「広過ぎるな〜」玄関に入るたびに「狭過ぎるな〜」では、何のためにあれこれ苦労したのか分かりません。これはUTやトイレの広さでも同じことが言えます。あまり時間はありませんが、よくお考えください。

●バルコニー手すり
 手すりがオプションとして自由がきくのなら、閉鎖的な腰壁よりは、全面木製手すりをお勧めします。そうでなくても横や前に壁がきて閉鎖的な構造になってますからね。
 ただ、木製手すりの寿命は太さにもよりますが、およそ10年くらいと考えるべきで、これを超えて使い続けると壊れて思わぬ事故につながる可能性がなくはありません。腰壁ならこの心配はありません。こちらもよくお考えください。



 南野です。

●UT&ボイラ室
 UT内ボイラはこだわりたいところなので、私の以前の提案通り、ボイラー、洗濯機、洗面台と並べる事が可能なプランを考えていただいたんですね。このプランが一番私達の理想に近いので、これでいきます。
 給排気筒と車庫との取り合いについては注意しなければだめですね。私たちの想像できなかった点も指摘していただいて、なるほどと納得しています。浴室の件は、おっしゃる通りです。何が大切か忘れてはいけないことを思い出しました。浴室の1.2坪タイプについてはあきらめます。
 車庫高3700というのは、最低内寸で2700以上は欲しいという意味です。菊地さんの案通り、3000が妥当だと思います。

●車庫&物置
 菊地さんと契約して施工店に施工してもらう事について、相手があまりいい顔をしないような印象を受けたので、この辺は前回のメールの通りにしたいと思っています。物置&カースペースは、本体建物より離して考えたいです。当初の図面にあった140ミリでよろしいでしょうか?

●玄関ひさし
 上半分ガルバが理想的、との見解だと解釈していたのですが、この流れでいくと、車庫高さの関係から全面ガルバにした方が良さそうですね。予算もあるので決定事項ではありませんが、その方向で考えます。

●2階間取り
 縦長の北東部屋に関して、間仕切りをつけなくても、何とかクローゼット2台分確保できそうなので、仕切りなしでいきたいです。子供が小さいうちは開放的に使いたい事と、子供が3人になった場合は仕切り程度に壁をもうけるためです。
「完全にこもりたい」という発想は私達にはありません。むしろ、出来る限り壁ををとっぱらって、フリーなスペースで暮らすのが私の思い描く理想のスタイルです。ちなみに、B型の自由人なのでユニークな発想も大好きです。主人にしかられそうな気もしますが。(^。^;)

●玄関とキッチンの広さ
 玄関とキッチンについては、試行錯誤しましたが、菊地さんのおっしゃる通りだと思います。現在のキッチンがかなり狭く、広いキッチンで暴れまわる自分を夢見ていたのに、「またこの狭さか…」と毎日うんざりしながら料理するのはやはり悲しいです。
 かといって、玄関を狭くして家の顔を貧相にしたくないですし、風水の面からもいかがなものかと。モジュール外れでも実行するべきか…。

●バルコニー手すり
 腰壁なら簡単に子供が上れそうで怖いし、「閉鎖的」という印象はすごくいやです。開放感を持たせたいのでやはり全面木製の方向で。10年したら付け替えると割り切るべきでしょうね。もっとも、オプションの中身によりますが。



 
間取り、ついに決着へ



 札幌、TOM工房の菊地です。施工店が描き直したの新図面のFAX、そして郵便振替の通知書の両方が一度に届きました。どうもありがとうございました。
 施工店の新図面はなかなか素早い対応で、少し見直しました。ひな形があったとはいえ、よく数日で平面、立面、パースまでまとめたものだと思います。
 さて、正式契約が15日ということで、いよいよここらが胸突き八丁です。ゴールめざしてもうひとがんばりです。

●UT&ボイラ室
 ようやく決着の方向が見えてきました。UTの東壁にボイラ等を一列に並べる手法が最もすっきり収まって、UTが最も広々と使えます。ただ、以下の点をご確認、ご了解ください。

・FF給排気管の高さ問題
・FF給排気管を横引きで工事することの確認(オプションの可能性あり)
・着火時のFF給排気管からの臭気問題

 高さ問題は再三触れましたが、最低でもGLから2700(床から2000)出来れば2500(床から1800)くらいまで下げて工事してもらうよう、よくお願いしてください。場合によっては、南野さんが直接現場に確認にいく覚悟で。
 着火時の臭気問題は、実は結構大きな問題です。風向きによっては、玄関回りに石油の臭気が流れてくることを覚悟してください。後述しますが、車庫内をあまり閉鎖的にすると、ますますこの臭気が問題になります。

●車庫&物置
「建物本体と車庫&物置を完全分離で施工」、そして構造や建ぺい率、容積率遵守の観点から、現時点で考えられるベストの収まりを考えてみました。添付図をご覧ください。

…最終確定間取り図/TOM工房…

 東北道路側の外壁後退距離の情報が相変わらずありませんが、前後関係から1100と考えました。すると施工店の最新図面から修正を加え、図のような形になります。車庫奥行き5Mはやはり無理で、4560が限界です。物置の奥行きはぎりぎりで1100、車庫幅も木製柱なしの条件ぎりぎりで4000、この条件で試算すると、車庫&物置の合計床面積は23.26平米で、建ぺい率は39.93%で、これまたぎりぎりセーフです。
 なお、建物本体と車庫の離れは一部私のミスで、240が正解です。算出は以下の通りです。

(本体柱120÷2=60)+構造合板9.5+通気胴縁18+ガルバ鋼板25+(車庫柱金物200÷2=100)=212.5→多少の余裕をみて240(我が家は240で届けた)

 車庫柱は金物で受けるか、コンクリート束石で受けるか微妙です。地盤のデータをいただいてないので、「杭を打つ」という話から推測で「べた基礎+柱金物」としましたが、もしかしたら大きめのコンクリート束石で済むかもしれません。その場合、素人でも充分施工可能です。いずれ地盤のデータを送ってください。表面の地盤耐力で判断出来ます。
 玄関たたきのおよその位置と寸法も入れておきました。いろいろな話を総括すると、現時点でこれ以外の収まりはおそらくないのではないでしょうか。法的にも構造的にもこれがぎりぎりですし、この大きさなら素人施工の可能性がかなり広がります。実際の施工で多少の誤差が出るのはやむを得ないとして、施工店が確認申請に協力していただけるのなら、この図面でやってもらうことをお勧めします。
 なお、今回は本体と車庫&物置の間の部分240は一切床面積に算入していません。別建物扱いなので、おそらく問題ないはず。軽自動車は青空駐車になっていますが、RV車の乗り降りを無視すれば、バックでならたぶん入れられます。

 物置を本体から960離したのは、先に書きましたFF給排気管からの臭気対策です。ここを開けて北側壁の一部をスリット壁にすることで、臭気がこもらないようにするのです。また、物置を本体にくっつけてしまうと、FF給排気管そのものがぶつかって施工不能になります。これが最適の収まりです。
 この車庫&物置はまだ完全な構造計算をしていません。いずれやってみますが、おそらく積雪1Mまで問題ないはずです。(梁にはツーバィ材を使う予定)

●2階間取り
 東北部屋に関して、現段階で考えられる3人のお子さんが使うケースを煮詰めてみました。こちらも添付図をご覧ください。
 いただいたFAXとは窓の数や大きさが異なっていますが、将来こんな使い方をするなら、始めから同じ大きさで小さめな窓を等間隔で3つつけておいたほうがいいと思います。数が増えてオプションになるのが辛いですが、キッチン南東の窓がかなり大きいので、キッチン北東の窓をやめてでも、ここに3つ欲しいですね。普通に使う場合でも、3つ並んだ窓はデザイン的に面白くて、特に問題ないはずです。
 図に書きましたベットは、仕切と収納をかねたものです。(セルフビルドが最適)どちらかを2段にします。女の子はプライバシーの点から奥のコーナーです。場合によって、通路にあたる部分にカーテンかのれんをつけます。これらはその時期がきましたら、再度ご相談に応じます。
 関連して、3つに仕切った場合、北東の収納扉が折戸だと机がぶつかって邪魔になるかもしれません。こちらもよくご検討ください。これらはあとでお金をかけて改築すればすむことですが、いまから考えて対処しておけば、いざというときごくわずかの支出ですみます。
 南西側の部屋には、将来南角が一時的に夫婦寝室になる可能性があるので、いまから引戸などをつけておいたほうが無難ですね。

●その他
 いただいた施工店側の最新図面に関して、気がついたことを書いてみます。

・1階居間窓
 将来ウッドデッキをつけたとき、出られる窓がありません。現状の開き窓を低くすれば何とか出られますが、引違い窓は無理でしょうか?幅があるので規格外であればやむを得ませんが…。

・2階バルコニー
 思っていたよりすっきりしたデザインです。全面木製でも、デザインによっては簡単に子供でも昇れてしまいますよ。現状の横桟方式がそうですし、いま流行のラチスもだめです。比較的安全なのは、我が家でやった縦スリット方式です。現状の下半分腰壁は、腰部分がおそらく600〜700あって簡単には昇れないはずなので、割と安全なほうだと思いますが。

・サイディング
 全面ガルバでいくか、半分ガルバでいくか、東北壁のみ全面ガルバかまだ流動的ですが、もし一部にサイディングを使う場合、縦張サイディングをご検討ください。現状のように「上部縦張+下部横張」という組み合わせでも構いませんが、材質と幅、色を変えつつ「上部下部とも縦張」という選択もかなり斬新です。
 縦張サイディングは種類が極めて少ないのですが、溝が2段になっていて大変しゃれている既製品があります。縦張なので雨じまいもよく、サイディングでは唯一推薦できる製品です。価格も比較的安価。規格外かもしれませんが…。



 南野です。ただいま施工店との打ち合わせを終えまして、メールを作成しています。今日は営業の方と、元建築課長で現在営業課長の方がみえて詳しいお話をしました。

●FF給排気管の高さ問題
 暖房ボイラは床置きなので、給排気筒の位置については低い位置で抜くことになります。給湯ボイラに関しまして、外部との取り合いも含めて、給排気筒の芯でGL+2700〜2500、FL+2000〜1800位で収めるとの事で、打ち合わせできました。菊地さんのおっしゃる寸法と同じ事を大体ではありますが言っておりました。現場は目と鼻の先なので私自身、頻繁に確認しに行くつもりです。
 ところで、以前のメールにありました「FF給排気管を横引きで工事することの確認」の意味がよく分かりません。縦引きと横引きの違いを教えていただけますか。
 着火時のFF給排気管からの臭気問題については、承知しました。

●車庫&物置
 収まりすごく良いですね。北東道路側外壁後退距離ですが、確認したところ、1100とのことでした。遅くなってすみませんでした。
 確認申請の件については、施工店として車庫&物置を含めて出すことは出来ますが、車庫&物置を図面に建築予定と記して本体完成時に検査をに受けた場合、未完成物件として、完成検査に通らないという話をしていました。再度確認してみるそうです。

●2階間取り
 3連窓素敵です。採用の方向で検討します。クローゼットですが、引き戸はオプションになりそうなので折戸のままでいきます。ベッドで3つに区切った空間に机は置かないつもりです。机を使いたい人はフリースペースを使用しなさいと。
 自由度を残して、本人の発想にまかせて好きな物をおかせてみたいです。それぞれ個性のある空間になっておもしろいのではないでしょうか。引戸をあまり使いたくない私達としては、南側部屋の間仕切りは、開き戸にしたいと思っています。

●1階居間窓
 施工店に指摘しました。はき出しの引き違い、開き戸付き窓、どちらでも可能だそうです。どちらが良いで しょうか?(ただし両開き戸の窓は追加です(^^ゞ)

●2階バルコニー
 閉鎖的なイメージは好ましくありません。安全面からも縦スリットにしたいと思っていたので、施工店に伝えました。ただ、施工店側は木材のバルコニーはお勧めしないとの事でした。安全上の問題、手入れの問題、価格の問題でとの事です。出来れば、ウッド調のアルミバルコニーを使いたいとの事でした。木か、アルミか、検討しております。腰壁はあったほうが良いと思われるのですか?
 バルコニー内部の壁はどんな感じが良いでしょうか?ウッド調サイディング、外壁と同じガルバ、ガルバの色を変える等等…。

●外壁
 今日の話で、まずは金額は別として全面ガルバリウムで見積りを検討しています。特注の1枚6M物は使用せず、3M物又は、4M物を使い、繋ぎを入れるという方法で考えております。色はモスグリーンです。窓は白枠を考えているので、役物も白が良いかと思っています。
 ベランダの水抜きの小屋根、北東側のひさしと、繋ぎを一連の流れの中で処理できるように思い描いています。

●玄関収納
 玄関の件ですが、モジュール外れ分追加として、幅2500でいけるんですが、玄関左につく既製の玄関収納の奥行きが400程度で、その隣につけようとしている玄関収納については、奥行き700以上を確保したとして、既製の玄関収納とのデザイン、面がそろわないのです。困りました。かつ、玄関収納の奥行きによっては、玄関扉横の窓が付かないかもしれないとのことです。
 解決案として、
・既製品の玄関収納をやめて、玄関左全面に、玄関収納として奥行きを確保したクローゼットをつける。
・既製品の玄関収納と同じ奥行きで収納をつける。この場合、コート類がかけづらいと思われます。
 これまた、金額によりますが、他に何か方法がないものでしょうか。

●玄関〜LD間の引戸
 玄関〜LD間の引戸ですが、菊地さんの間取りでは玄関側に戸が納まるようになっていますよね。これに関して、施工店から「見栄えが良くないのでLD側の方がいいのでは?一般的にはLD側ですよね」と指摘を受けました。
 そのように変更した場合、何か不便はありますか?LD側の壁面を有効に使えなくなるのは痛いところですが、全く使えないわけでないので、しょうがないかな、と思っています。

●1階窓
 和室の窓は北西側に1M程度後退させ、2Fの窓と合わせた方が良いような気がするのですが?リビングの南西側窓は位置はそのままで、2Fの窓を大きくして、上下位置を揃えたいと思っています。

 だいぶ煮詰まってきたので、そろそろ、菊地さんにパースをお願いしてイメージをつかみたいのですが、もう少し詰めてからの方が良いですよね。



 札幌、TOM工房の菊地です。ついに課長さん登場ですか。いよいよ煮詰まってきましたね。話もだんだん細かくなりつつあります。

●UT&ボイラ室
 ほぼ話は終結しました。「FF給排気管を横引きで工事することの確認」の意味ですが、普通、ボイラは外壁に平行に取りつけます。各部品もそれが標準になっています。ところが、今回のプランではスペースの関係で90度ひねって、外壁と直角につけなくてはなりません。その場合、給排気管を横に少し長くだす特別な部品を使います。数千円ですが、余計なお金がかかるはず。ただ、先方が何も言い出さなければ、その図面通りやってもらってください。(普通はこの程度はサービスです)

●車庫&物置
 北東道路側外壁後退距離1100とのことで、だいたいこの図面でいけそうです。というより、法に準じると、どうしてもこのくらいの収まりにならざるを得ません。
 確認申請の件で相手側がいい返事をしないのは、ある程度予想していました。未完成物件として完成検査に通らない可能性は充分考えられます。要するに法的責任の所在があいまいになる可能性があるからでしょう。先方が難色を示すなら、あまり無理に頼まないほうがいいと思います。方針として、もし1年ぐらい後に「増築工事」として申請を出す場合、今回私が作成した平面図と今後作成する立面図と建ぺい率、容積率計算書を添付して、南野さんご自身が確認申請を提出してください。(申請料がかかります。→1万円弱?)
 ちなみに、今回のように合計床面積30平米以下の増築工事なら、どのような構造で車庫を作ろうとも、建築士の資格なしで確認申請を提出出来ます。もし積雪の構造計算書提出を求められた場合、別途私が作成します。費用はそのときにどれくらいの図書を作成するかで変わります。

●2階バルコニー手すり
「開放的にしたいが、子供が昇って落下しては困る」という南野さん、施工者として「メンテ、耐用性、価格」を重要視する両者の意見を総合し、
・縦の着色アルミ手すり
・まだ決まってないが、色は屋根破風の色(おそらくチャコールグレー)に近いもの、または白系のアルミ
 ということでいかがですか?「ウッド調のアルミ」は、しょせんはまがい物ですから、お勧めしません。金属を使うなら、金属と分かる色、材質感の素材を使うべきです。ガルバ外壁が金属ですから、ここは金属でもケンカしません。

●玄関収納
 玄関収納既製品400とし、その横の収納は寝室などと同じ作りで、奥行き500で当初私は考えていました。ここに入れる衣類は、ちょっとはおるジャンバーとか帽子やマフラー、冬のコート類、傘等になるはずで、パイプにS字フックをつけた程度で用は足りるはずです。ハンガーを使っても、奥行き500あればぎりぎり縦に吊れます。(測ってみてください)
 その場合、玄関収納がクローゼットドアから100だけ奥にひっこみますが、問題ないでしょう。飛び出しているより、余程収まりがいいですよ。この寸法なら、玄関横の窓も最低寸法のものがつくはず。もしも台所北東の窓をなくしてしまうのなら、ここにはぜひとも通風窓が欲しいですね。夏の風の通りが段違いですよ。

●玄関〜LD間引戸
 見栄えの問題はもちろん把握していました。UTの引戸に関する検討を行った際も、「玄関側に引戸が収まるとみっともない」と確かに書きました。なのにあえて引戸を玄関側にもってきたのかといえば、

1)居間の壁面を有効に使う
2)見栄えの重点を玄関と居間のどちらにおくか?

 以上の2点の理由からです。
 居間の壁面に関しては、家具の配置がどうなるか、現時点でははっきりしていません。今回のプランでは電話を置く場所が決まっていません。キッチンと居間の間にカウンターがあればそこに置きますが、今回はそれがありません。おそらくここに何らかの既製品家具などを置くのでは?との予想から、避けたわけです。ただ、おっしゃる通り、ほこりのたまることさえ我慢出来れば、ここに引戸を収めつつ、家具を置いても、とりあえず差し支えはありません。
 問題は見栄えに関することです。引戸の収まる側は枠が邪魔になるので、見栄えはそうでない側よりもはるかに落ちます。UTと玄関を比べた場合、文句なく玄関側の見栄えを優先するでしょう。実は我が家の唯一の引戸は居間とUTの境界にあります。この場合も文句なく居間側の見栄えを優先しました。では玄関と居間とでは?
 この答えは大変難しいと思います。どちらも見栄えが大切な空間だからです。すると残るは先に書いた家具の置き場所や、ほこりのたまり方、家族からみた見栄えと客に対する見栄えのどちらを優先するか?などの条件で選択するしかありません。
 これらを検討した結果が、私の描いた図面です。玄関側に引戸を納めた場合の家具置場やほこりの問題はありません。(収納用ドアがあるため、家具が置けない)建具枠は上部では多少邪魔になりますが、縦枠の部分は収納ドア枠とぴったりくっつくはずで、居間側ほど目立ちません。
 反対に、居間側に引戸をもってくると、縦枠がもろに居間中央部にくることになり、家族は常時それを見ながら暮すことになります。判断に迷ったとき、最後には家族の日々の暮しを大切にするというのが私の考えなので、総合点で「玄関側収め」のほうがポイントが高いと判断しました。

 以上の情報を整理され、ご家族の価値観、家具の計画などを総合的に判断なさって結論を出してください。「一般的にはLD側ですよね」という施工店側の論理も理解出来ますが、なかなか一般論だけでは片づけられないのが家作りの難しさと奥の深さだと思います。

●居間窓
 はき出しの引き違いは出入りは容易ですが、断熱性能は落ちます。開き戸付き窓はその反対の性能です。私はもともとが機械屋で、断熱にはものすごく気をつかい、自宅新築の際は、建物全体の熱計算まで詳細にやりました。そのため、引き違い窓は一切使っていません。
 南野さんのお考えで、「石油の消費のより少ない家」に重点を置くか、「幼い子供たちが元気に内から外へ走り回ってもスムーズに出入り出来る家」に重点を置くかで決められたらいかがでしょう。

●引戸
「引戸をあまり使いたくない」とありましたが、現在のお住まいでの音に相当懲りておられるようですね。ところで、現在お使いの引戸のレールはどうなっていますか?もし床からレールが飛び出しているタイプの場合、戸が走りすぎてしばしば枠にぶつかり、音が相当響きます。
 ところが最近使われる「Vレール」というタイプは、床から一切レールを出さず、溝自体を床に埋め込んでしまうため、戸車があまり走りません。ですから、引戸自体が適度に重い感じなり、余程力づくで閉めない限り、騒音の心配はまずありません。今回の計画も、おそらく引戸はVレールだと思いますよ。我が家の引戸は特注なので、枠への収め方が微妙に違うかもしれませんが、施工店に確認してみてください。「Yレール」「Tレール」なども同様の埋込みタイプです。

 こんなことを長々と書くわけは、UT入口はぜひとも引戸にして欲しいからです。ここに開き戸を使った場合、入り勝手から考え、蝶番は玄関からみて左側につくでしょう。以前にも書きましたが、この入口の動線はかなり激しいです。入浴時以外は、ほとんど開け放った状態になるはずで、そのとき開いたドアが玄関から常に見えるのがあまり美しくないこと、そして、出入りのときにドアノブが特に小さい子の頭にぶつかりやすいことです。以前に住んでいたマンションにこの「危ないドアノブ」があり、まだ幼かった子供たちには大変危険でした。
 いろいろ試してみて、開き戸がお勧めなのは、トイレと夫婦寝室のドアくらいです。あとは全部引戸でもいいと思います。開口面積が無段階で調節出来て、開け閉めによるスペースの無駄がない、実にコンパクト住宅むきの戸だと思います。

●北東側のひさし
 規格内でつけてくれそうですか?だとすると、これは朗報です。おっしゃる通り、ベランダの水抜き小屋根、北東側のひさし、ガルバリウム鋼板の繋ぎと、同じ高さでそろえると大変美しいです。高さもだいたいGLから3000〜3100くらいですね。
 パースで確認する必要がありそうですが、中央つなぎ部分(西面と北面)はおっしゃるように既製品の水切りを使ったほうがいいかもしれません。パースのご依頼は喜んでお受けしますが、ある程度外部計画が固まってからのほうがいいと思います。

 忘れていましたが、外部照明と外部コンセントに関して、車庫回り、ウッドデッキ予定場所、2階バルコニー、以上3ケ所について何が標準でついてくるのか、オプションをどうするのか、相談して決めておいてください。
 車庫照明は私の家のように玄関照明をかねてしまえば必要ありませんが、外部コンセントはいるような気がします。ウッドデッキに外部照明(防水スポットライト)は必須だと思います。2階バルコニーにも出来ればあったほうがいいです。
 全部あったほうが基本的にいいのですが、コストが心配です。ちなみに、価格はスイッチと器具をあわせて、照明一ケ所1万円、コンセント一ケ所5千円くらいです。

 契約が迫っていますが、図面と仕様書をよく読み、何が含まれていて何が入ってないかをよく確認してから印鑑を押してください。いったん判を押したあとは、図面、仕様書に入ってないものを後で気づいて指摘しても、法的には一切無効です。



 南野です。

●ボイラ給排気管
 横引きについて施工店に確認します。

●車庫&物置
 確認申請を別に提出する方向で進みそうです。自分で車庫&物置の分を提出する事になりそうなので、その際はまたご相談させてください。

●2階バルコニー手すり
 そういう考え方もありですね。私も「なんちゃって木製」に不安を感じてました。いっその事、アルミを全面に出した方がセンス良くまとまりそうですね。

●玄関収納
 玄関収納は検討してみますね。キッチンの北東窓も捨てがたいので、追加になるか確認します。

●玄関〜LD間引戸
 なるほど、どちらにしてもメリット、デメリットがあって難しいところですね。電話台は現在使用しているものをそのまま持って行く予定です。小さいので、引戸の納まり部分にかからない場所に設置できます。
 見栄えについては非常に悩みます。引戸の納まる縦枠がどの程度目立つものなのか…。LD側にした場合、常に目に入って圧迫感を感じるようなら問題です。かといって玄関側にした場合、せっかく広くとってある玄関が狭く感じるようではもったいないですし、来客の第一印象も大切にしたい。ん〜、どこかで妥協しなければなりませんね。
 戸袋を作ってなんとかLD側に引戸を納める方法も考えてみたのですが、そうするとスイッチ類をつける場所がなくなる。かといって玄関側にすると、その壁面にはパネルヒーターが付けられなくなりますし…。いっその事「引き違い戸」にしようかとも思っています。

●居間窓
 私も一応機械屋の端くれです。(主人)開き戸付き窓で考えます。

●引戸
 開け放すには断然引戸は有利ですね。まだ子供が小さいので安全面からもやはり引戸か…。その方向で考えます。

●外部照明と外部コンセント
 これについては施工店と相談してみます。

 契約に関するお気遣いありがとうございます。契約書は見落とさないようによくチェックしたいと思います。今晩も打ち合わせがありますが、日中に確認できる事は電話で確認しておこうと思います。



 札幌、TOM工房の菊地です。ご主人はなんとなく技術系の方かな?と感じていましたが、同じ機械屋さんでしたか。であれば、セルフビルドなどもやればかなりいけそうな予感がします。(潜在能力があると思います)
 契約にむけての細かい確認作業に焦点が移ってきつつありますが、忘れていたことも含めて書いてみます。

●1階和室窓
 雨仕舞いをよくするには、1〜2階上下の窓位置をそろえるのがベターです。全面ガルバ外壁なら、そう気にする必要がないかもしれません。2階フリースペース窓は、均等な明るさを考えれば現プランの位置でしょう。
 1階和室の窓は、南の陽光をより深く部屋にいれるため、1M南東にずらしました。ここは施工店の図面とは異なっています。1階南西角には2階と違って収納があるため、陽当たり重視となるとこうなるはずです。構造的には角部分の窓を避ければ大差ありませんが、1階角により多くの壁のくる私のプランのほうがやや有利です。
 以上の条件からよく検討なさって最終決定してください。コストには影響しないはずなので、契約後の変更も可能かとと思われます。

●玄関〜LD間引戸
 引き違い戸にする案は賛成いたしません。枠の壁からの出は小さくなるかもしれませんが、枠そのものが玄関と居間の両方にくることになり、見栄えと使い勝手が悪くなるだけです。玄関ドアを開けたときの「居間丸見え問題」が再燃する懸念もあります。また、ここをドアに変更するのは論外です。
 私見ですが、現プラン通り、玄関側に片引戸をもってくるのがもっとも使い勝手がいいはずです。玄関に来客があったとき、この引戸の70%以上は「開いた」状態になっているはずで、横枠の見栄えはほとんど無視出来ます。玄関に立つ客の目線は床より一段低く、もともと横枠に目線はとどきにくいようになっています。縦枠に関しては、以前書きましたように、壁端部と一致するのであまり目立ちません。
 私は町内会の世話役を何年かやっていましたが、町内の家を訪れて客として一番ばつが悪かったのは、玄関から雑然とした居間や台所が丸見えになる家でした。玄関の真ん前にトイレの出入口があったり、階段があったりする家も嫌でしたね。玄関口で奥さんがトイレから水音と共に出てきたり、ご主人と打ち合わせ中に2階からまっすぐ客(私)にむかって子供が降りてきたり…。(もちろん挨拶なし)
 これらは家の古い新しいに無関係の問題で、要は設計者のセンスです。現プランの場合、これらの問題は南野さん宅では起きないはずです。つまり、単純な使い勝手と、余分な追加工事を出さない手法で決めてしまっていいと私は思います。

●照明全般
 オプション対策のときに書きましたが、「家の照明をすべて引っ掛けシーリング」というわけにはいかない照明もあると思います。その扱いがどうなるのか、確認してください。
・玄関外照明:防水の専用照明が必要
・階段照明:以前に書きましたが、上下に照度センサーつきの足元照明、また2階最上部から真下を明るく照らすスポット照明もあったほうがいいです。(安いもので1万くらい)中央階段なので、昼夜通した明るさの確保は、安全上、風水上大変重要です。
 そのほか、キッチン手元灯、玄関ホール、UT、トイレなども引っ掛けシーリングだけでは取付けが難しい可能性が出てくるので、最初からあったほうがベターです。安くすませるなら器具そのものは1000〜5000円で全部そろうのですが、結局は相手の出方次第ですね。

●網戸
 どうするのか、結論は出ましたか?同じメーカーの網戸が安く入手出来そうなら、取付工事は自分で簡単に出来ます。(内側から両面テープで枠を止め、上の収納部分をビスで止めるだけ)

●オイルタンク
 この位置が決まっていませんので、はっきり図面に記入してもらって下さい。490Lタイプの場合、基礎を入れておよそ800×1500は必要です。
 車庫&物置の表現が図面から一切なくなりそうなので、オイルタンク位置が大変重要になります。普通にやるとボイラに近い浴室横北東壁に平行につけるでしょうが、そうなると車庫&物置にぶつかってしまいます。前回私の送った車庫&物置プランで決定なら、物置裏あたりに本体と直角に設置するのが現実的です。ただ、この場所は車庫&物置工事の邪魔になる可能性が大です。となると、残された場所は浴室の窓の下あたりしかありません。幸い、浴室窓はかなり高い位置にあるので、問題ないはずです。道路からあまり目立たなく、給油がやや遠いですが、まあ大丈夫でしょう。
 以上の事情を施工店に話し、よくお願いしてください。工事のときの位置確認も大切になります。



 南野です。施工店に以前菊地さんご提案の縦張りサイディングについて質問したところ、値段はガルバリウムとほとんど変わらないと言うんです。私としては、個性ある外観にしたいので、上ガルバリウム、下サイディング希望なのですが、主人は全面ガルバリウム希望なので、価格が変わらないのであれば、性能とランニングコストを考慮して、全面ガルバリウムの方向で進みそうです。
 ボイラーの横引きについては追加なしで出来るそうです。玄関収納については、既製品よりおよそ200ミリ出る大きさで造ってもらう予定です。既製品を使わずに全面造るとなると20万円相当かかるそうです。そこまでしてこだわる理由もないので、この程度で妥協する事にしました。

●1階和室窓
 2階窓はあの位置がベストですね。1階についてはよく検討してみます。

●玄関〜LD間引戸
 生活シーンを思い描くと必然的に玄関側がベストなようですね、踏ん切りがつきました。玄関側に決めます。

●照明、コンセント等
 照明、コンセントについては、契約後で良いそうなので、よく検討して決めるつもりです。最低限の仕様が引っ掛けシーリングとして、見積りを出してもらうつもりでいます。今後、引っ掛けシーリングではだめな部分については、照明器具と合わせて追加となります。
 階段照明に関してはオプションですが、つけてもらう旨を伝えてあります。

●網戸
 施工店提示の網戸価格が「高過ぎる」との事だったので、物だけ買ってもらって自分で付ける事は可能か聞いてみたところ、確認してみるとは言ってくれましたが、難しい感触でした。最悪同じメーカーのものが手に入らなくても、サイズが合うもので対応しようかと考えています。

●オイルタンク
 これも契約後に決めましょうとの事で、現段階では流動的ですが、和室収納の裏あたりとのお話でした。



 札幌、TOM工房、菊地です。外壁に関して、奥様とご主人とで微妙な温度差がありましたか。確かに全面ガルバはダイナミックで、上下のツートンはエレガントという雰囲気になります。ただ、耐久性ならやはりガルバリウム鋼板でしょう。海岸や工業地帯からどれくらい離れているかで違いますが、まず10年はメンテ不要です。
 契約前につめておく事項が、ほぼ終結の模様ですので、今後は契約前の見積りの詰めと細かい項目の確認作業が焦点になりそうです。ここまで詰めておけばそう大きな問題は出ないと思いますが、緊急に私に見せたいものがでた場合、コンビニのFAXから送信してください。
 原則としてはっきりしないものは「不要」で契約し、あとは「追加」で処理したほうが何かとお得です。(契約に入っていて、あとから不要になっても、金額を満額引いてもらえないことがある)

 ホームページには書いてませんが、私は大学卒業後、某衛生設備会社で9年間汚水処理プラントの開発設計&施工監理をやっていました。汚水処理プラントといっても、大きいものは鉄筋コンクリート製で付属管理棟もついていて、工期が1年近くもかかりました。そこで土木建築の知識が必要となり、建築士の資格をとりました。
 浪人時代には父の手伝いで大工の真似事を半年やりました。以前住んでいた家は、父と私と二人だけで2階を増築したものです。木造建築やセルフビルドの基本は、そのときにかなり体で覚えました。
 総合的な住宅設計は独学です。20代から「いつかは住宅設計をてがけたい」とずっと思って勉強を続けていました。膨大な量のスクラップ資料や本が書棚にあります。また、独立以来自宅がずっと仕事場だったので、3人の子育てをしながらの生活体験が、いまになってけっこう役立っていると自分では思っています。
 ホームページで「住宅設計をやるぞ!」と世に本格的に宣言したのは、実は今年(2003年)の2月からです。自ら設計した家に3年半住んで、自分の手法にかなり自信がついたからですが、結構反響があって、正直驚いています。これからどんな方向に進むべきかもまだまだ模索中ですが、今回の南野さんとのやりとりが、もしかするとひとつの方向づけになるかもしれません。




 
総合住宅相談へと発展



 南野さんとの住宅相談は依然継続中だが、文書量があまりに膨大になったため、平面計画が一段落したこの時点で、いったん区切りをつけたい。
 最初の依頼メールからここまでのわずか10日間で、互いにやり取りしたメールの数はすでに38通、添付図面も都合7枚である。期間、量とも過去の最高記録で、互いに妥協せず、粘り強く納得いくまで話合った。実に濃密な時間だった。
 当初はあまりの時間の少なさに、計画の遂行自体が危ぶまれたが、物件にかける熱意と閃きさえあれば、極めて短い時間でも充分納得出来るプランが完成することが分かった。

 今回の計画の難しさには大きく分けて三つある。たとえは悪いが、まさに「家作りの三重苦」である。
 まず物件そのものに建築条件がついていたことである。しかも、建物は応用や融通のきかないローコスト規格住宅で、依頼者には家作りにかける強いこだわりがある。特に風水に対する強いこだわりは、もしも私自身に何も知識がなかったなら、計画は暗礁に乗り上げていた可能性が高い。
 建築条件つきの物件で、しかもそれが大手ハウスメーカーだった場合、今回のように施主と第三者である他の建築士とがアドバイザー契約やコンサルタント契約のたぐいを結ぶことは、通常は考えにくい。ハウスメーカーとしてはいらぬ横やりが入って、やりにくいことの方が多くなるからである。メーカーとしてのプライドもあるだろう。
 思いのほかそのハードルが低かったのは、地方の委託業者との契約だったことが幸いした可能性がある。施工店としても、こだわりの強い施主の難しい要求を持て余していて、そんな施主サイドで親身に相談に乗ってくれる私の登場が、「渡りに船」だったのかもしれない。

 ローコスト規格住宅のさまざまなからくりも、依頼者と私を苦しめた。メーターモジュールでのプランニングは初めての経験だったが、融通のきかなさにとまどう反面、910モジュールのように階段やトイレ等の寸法を微調整する煩わしさがない分、かえってやりやすい一面もあった。
 私はもともと矩形の形状、矩形の収まりを得意としており、(何しろ、最初の作品名が「TOM-CUBE」である)「ローコスト規格住宅」という切り口は、実は私むきなのではあるまいか?などとも終盤では考えるようになった。

 風水に関しては、元来の占い好きの性格が思わぬところで幸いした。建築家の資質とはあまり関係がない気がし、風水や家相に関してこれまでホームページ内ではほとんど触れていない。だが、本文にも書いたように、風水や家相に関しては結構勉強していて、それなりに知識はある。
 風水や家相には建築学上の裏づけがあるものと、全く無関係なものとがある。「だから無意味だ」などとは決して思わない。絶対的価値観に乏しい現代において、こんなささやかなことで人が心の安静を得られるのだとしたら、むしろ積極的に活用すべきだとさえ思う。
 今回の計画では、古くから語り継がれてはいるが建築学的根拠に乏しいものは、さまざまな「対策」を計画面で講じ、依頼者に納得していただく形をとった。

 ともかくも、計画はほぼ100%私のアイデアを採用していただく形で終結した。依頼者が当初抱いていた様々な不安や懸念の大半は、払拭していただいたと自負している。当初の予定からはやや遅れたが、目標通りの価格で無事契約を終えられたとの報告が届いている。
 この相談には続編がある。間取り相談にまず見積り価格の相談が加わり、外部テラスや車庫、物置の相談も追加になった。さらに話は外部デザインの検討にまで進行しつつある。建物本体完成後の外部付帯工事の相談もすでに受けており、セルフビルドのノウハウも場合によっては提供することになりそうだ。
「間取り相談」から発展したいわば「総合住宅相談」の位置づけで、納得のいく家作りを行おうとすると、必然的にそういう方向に進んでいくものだと思う。アップロードの時期は現段階では未定だが、詳細はおってこのページ内で発表したいと考えている。

(「立面プラン編」へと続く)