052 チカチカ実験ライブ・平日編 /2013.7.19
実験的チカチカパフォーマンスの平日版に参加した。前回の休日版で得た最適値を元に、北大通広場西端の通りに正対する位置にステージ設定。
PAのボリュームを前回より20%ほど下げ、さらにはスピーカーの向きをやや南側にひねって、カフェ入口から音を遠ざけた。
今回は事務局の立ち会いはなく、前回は明るかった広場照明も、従来通りの節電モードに。かなりの暗さだが、1個だけ点灯していたダウンライトの斜め下にマイクを置く。
設営に手間取って、14時18分から歌い始める。通りを隔てた東広場で航空会社のイベントが賑やかに行われているなか、55分で以下の17曲を一気に歌った。(◎はオリジナル、※は初披露)
「恋のバカンス」
「恋はやさし野辺の花よ」
「真赤な太陽」
「人形の家」
「誰も知らない夜」◎
「河は呼んでいる」
「ランナウェイ」
「アメイジング・グレイス」※
「青春時代」
「ひこうき雲」※
「青葉城恋唄」
「さくらんぼの実る頃」
「ハナミズキ」
「北の旅人」
「夢の旅路」◎
「思い出のグリーングラス」
「時代」
夏系の曲を中心にした夏モード構成だが、当初は9曲目の「青春時代」までを第1ステージとし、休憩をはさむつもりでいた。ところが、歌えど歌えどまるで手応えがない。
真向かいの東広場では、ひょうきんな着ぐるみキャラ2体が大変な人気。人の流れがそちらに大きく傾き、西広場は閑散としている状況だった。カフェに出入りする客も休日よりは少なめで、歌に関心を示す人はほとんどいない。
業を煮やし、予定にはなかった「アメイジング・グレイス」をアカペラ気味に歌ってみると、急に人が集まり始めた。数日前に覚えたばかりで、歌いこみがやや不足していたが、人は増え続ける。通常の4番だけ終わるのが惜しく、3番を繰り返し歌ってしまう。
これに勇気を得て、第2ステージの予定分を続けて歌ったが、結果として集客のピークは「アメイジング・グレイス」だった。
手応えのないまま、いったん休憩に入る。この日もポカリを持参し、随時補給しながら歌い進んだので、余力は充分にあった。衣装での暑さ対策も万全。
5分ほど休憩し、15時18分から第2ステージ開始。およそ25分で以下の8曲を歌った。
「恋する夏の日」
「女ひとり」
「グッドナイト・ベイビー」
「ダンシング・オールナイト」
「抱きしめて」◎
「パープルタウン」※
「夢一夜」
「風来坊」
第1ステージの手応えのなさから、この日はCDの売上げは全く期待できないことを覚悟していたが、「グッドナイト・ベイビー」から少しずつ立ち止まる人が増え始めた。
かなり高齢の女性が声をかけてくれ、「お兄さん、いい声してる」と、CDを2枚も買ってくださった。1枚は紙ジャケ廉価版で、曲は重複しているのだが、「お兄さんの写真が入っているから、こっちも欲しい」とのこと。
お礼にオリジナルの「抱きしめて」を歌うと、近くにいた別の方が「いまの歌、カラオケに入ってます?」と問う。この種の質問は過去にも数回あったが、すべて同じ曲「抱きしめて」なのだった。
つまりは、「カラオケに入っていそうな曲」という評価になるが、たぶん素直に喜んでいいのだろう。
結局この方もCDを買ってくれた。前回とはまるで逆の「あとになるほど盛況」という反応だったが、辺りを見回すと東広場のイベントが一段落し、着ぐるみキャラも姿を消して、静けさが戻っていたのだった。なるほど。
一人立ち止まると続けてもう一人が立ち止まるというのが路上系ライブの不思議。ラストの「風来坊」では、けっこうな数の人々が耳を傾けてくれた。
休日、平日を通して実験としての評価は難しいが、照明はあまり集客に関係しないのは明らか。この日はカフェ客との関連性も、あまりないように思えた。歌っている最中にお店の方が何度が外に出てきたが、特にクレームはない。私のステージに限れば、共存は充分に可能である。
集客に大きく影響するのは、おそらく立ち位置。通りからかなり後退した位置で歌わざるをえないので、関心をもって目をむけてくれても、そこから数歩近寄ってくる人が少ない。
対面の東広場でのイベントも集客に影響するのは明らかだが、これはお互いさまなので、何とかタイミングをずらして演るしかない。
担当者からの依頼で参加した実験的パフォーマンス、普段とは異なる緊張感もあったが、それなりに楽しめた。個人的には暑さ対策をいくつか試み、ほぼクリアできたのが大きい。別の場でもそのまま応用が効きそうだ。