24市電前Live 14th /2024.10.20
通算14回目となる自由参加型路上イベント「24市電前Live」に3ヶ月ぶりに参加した。
前日からの長雨が午前中まで続いたが、午後からは晴れる予報。5月から始まったイベントは今回が今年度のラストで、ぜひとも実施して欲しかった。
前回と同様に車は使わず、すべて公共交通機関を使っての移動。10時15分に徒歩で家を出て、最寄りバス停から順調に乗り継ぐはずが、肝心のバスが待てど暮せどやってこない。結局バスは9分遅れ、以降の地下鉄も1本ずつ乗り遅れることになる。
到着はエントリー締切3分前の11時27分。この日は気温が10度前後と寒く、会場に音響はセットされていたが、人影は見えない。参加者が極端に少ないのか?と思いきや、広場の一隅に設置された古い市電内に人の気配がする。
中に入ってみると、多くの参加者が寒さを避けてスタンバイしていた。私もギリギリでエントリーを済ませる。
寒さにもかかわらず、この日の参加者は過去最高の22組。聞けば前回は雨で中止だったそうで、今年の締めくくりに参加したいという思いは、みな同じだったらしい。
定刻の12時にスタート。トップ担当は代表のMさん(サキソフォン)が慣例だったが、この日はトリで演るという。代りのトップは、近隣でライブハウスを経営するプロ女性歌手の方が務めた。
私のエントリー順は7番。昨年秋から数えて通算5度目の参加だが、およそこのあたりが居場所になりつつある。
寒さのせいで、通りすがりの聴き手はゼロに近い。時折り陽がさすと市電内に退避していた参加者が広場に降りてきて、一時的なオーディエンスになるという感じで、聴き手自体は常に10人程度いた。
私の出番は13時ごろ。「1組10分以内」という制限があり、ほぼ予定通りの進行である。
直前の出演者がプロの方で、演奏が終わると会場から聴き手の姿が一斉に消えた。やりにくい雰囲気のなか、めげずに淡々と自分のペースで歌い始める。
参加者の増加を見込んで、この日は曲数を2曲に減らして臨んだ。起承転結を考慮すると構成が難しくなるが、単純に「起」と「結」を想定。テーマを「夜」に決め、以下の2曲を歌う。
「夜のバス」(フォーク)
「グッド・ナイト・ベイビー」(昭和歌謡)
転換時間を減らすべく、今回は電子譜面をやめ、A5サイズの紙譜面を使った。風や雨対策を施し、会場の鋼製譜面台に一発で装着できる磁石つき譜面枠を自作して持参。想定通りに素早くセットできた。
いざ歌い始めると、1週間前から黒豆茶で調整した喉は絶好調。聴き手もそれなりに増え始め、2曲目ラストの高音部ロングトーンもピタリ決まって、会場から掛け声もかかる。今年度の締めくくりとして、満足できる内容だった。
この日はなぜか道外からのプロ参加者が多く、4〜5組はいたように思える。おそらくは近隣ライブハウスからの紹介だったのではないか。
さすがはプロで、どの参加者も力量は確かなもの。間で演ずるアマチュア参加者との格差がやや目立った。今後も同じ傾向が続く可能性はあるが、イベントのコンセプトがあくまで「なんでもあり」の「自由参加型」なので、それも自然な流れか。
別の特徴として、この日は弾き語りやインストを含めたギター演奏の比重が高かった。ギター以外の楽器系が3組、ボーカル系が2組という少なさ。大道芸系はゼロだった。
他のイベントでも最近はギター系が圧倒的に多く、私もその例外ではないが、多様なパフォーマンスを観たい身としては、ちょっと寂しい。
イベント進行と共に気温はじわじわと下がり、風もでてきた。14時ころには9度を記録。この時点での進行はまだ半分程度で、時間内の15時までに全員が演じ終えるのは、とても無理である。
そうした事情のせいか、代表のMさんを含めた運営側の参加者2組が急きょ出演を取りやめた。最終的な参加者は20組に落ち着く。主催者ではないが、参加者が多いときは「1組1曲」などの制限を今後すべきかもしれない。
寒さのせいか、自分の出番が終わるとふっと消えてしまう参加者もいたが、インナータイツやストール&帽子で防寒対策は万全。なるべくステージ前にいて、他のパフォーマンスを観るよう心がけた。
衆議院選挙の公示直後とあって、イベント中に選挙カーが2台もやってきて音響がバッティングし、周辺が一時騒然となった。7番という早めの順番で気温低下や大音量の影響もなく演れ、ラッキーだった。
あれこれあって、15時40分に20組全員が演じ終える。選挙カーの音が一段と大きくなり、広場周辺に動員と思しき人々も集まり始めた。代表の挨拶もそこそこに、イベントは終了となる。
詳細は未定だが、来年度も同じ要領でイベント自体は続くことなりそう。サポーター等の各種対策が効いて、筋肉痛や関節痛も小康状態である。喉はまだ衰えていない実感があり、今後も体調と相談しつつ参加したいと考えている。