たんぽぽ福祉の会・秋旬の会 /2013.10.19
地域の社福協支部が主催する中高年対象のアートサロンイベントに参加。実は同じ組織からは、8月末の認知症勉強会余興にも招かれて歌っている。そのわずか50日後となる出演依頼で、さすがに間隔が短すぎる。
前回の手応えは決して悪いものではなかったが、同じ場で続けざまのライブは禁物であることは、過去の例から思い知っている。打診のあった当初は、丁重にお断りするつもりでいた。
しかし、予定していた別の出演者に突然のキャンセルがあったとかで、ぜひにとの要望である。幸いに季節は夏から秋へと切り替わっていたので、全曲を差し替えることを前提に受諾した。
悪条件がもうひとつあり、前回は11時20分開始だったが、今回は1時間以上も早い10時開始。3組の出演者の一番手で、苦手な午前中ライブ。あくまでピンチヒッターなので、順番は動かせない。
私にしては早朝の7時に起きて備える。9時頃から簡単なリハーサルをしたが、声はまずまず出た。
予定ぴったりにイベントは始まったが、代表者の挨拶がまずあって、歌が始まったのは10時8分あたりから。聴き手はおよそ30名。予め提出してあったプログラムに従い、42分で以下の12曲を歌った。
「ろくでなし(シャンソン)」
「サンタルチア(カンツォーネ)」
「風来坊(フォーク)」
「秋の童謡メドレー:夕焼け小焼け・紅葉・赤とんぼ」
「星影のワルツ(昭和歌謡)」
「Let it be(ビートルズ、オリジナル訳詞)」
「空港(昭和歌謡)」
「抱きしめて(オリジナル)」
「ラ・ノビア(ラテン)」
「かなりや(日本唱歌)」
「夢一夜(フォーク)」
「また逢う日まで(昭和歌謡)」
担当のKさんからは「芸術の秋を多少意識した内容で」との注文があったので、普段この種の場では歌わない洋楽系の曲もかなり入れた。リスト提出時にはカッコ書きで曲のジャンルも付記したが、そのままプログラムにも反映されていた。
喉の調子は決して悪くはなかったが、歌い進んでも前回に比べていまひとつ場の乗りが悪い印象がした。
理由として、やはりライブの間隔が短すぎたこと、さらにはイベントを実質的に指揮し、進行も一手に引き受けていた担当のKさんが、やむを得ない事情で突然の欠席。「周りから場を上手に乗せる」という点では、多少物足りなさがあったように思える。
さらには、昼食用の豚汁の準備等で、ライブ中にかなり人の出入りがあったこと。全体として落ち着かないざわついた気分はあった。洋楽系やフォーク系の曲が、特に年齢の高い層には馴染まない面もあったかもしれない。
歌自体は大きなミスなく進んだが、「Let it be」をワンフレーズ歌っているとき、カポが前曲の「星影のワルツ」のままであることに気づく。「Let it be」にカポは不要で、このままではサビの部分がギリギリである。声が出にくい午前中ライブというリスクもあり、途中で歌を中断して「キーを間違えました」と、率直に詫びて歌い直した。
以前に一度だけチカチカパフォーマンスで同じミスをやらかしたことがあるが、やはりどこかで集中力が欠落していたのだろう。
聴き手も実に正直で、この日のアンコールはなかった。最低限の義理は果たせたが、いろいろと難しい条件が重なっていて、反省点の多いライブであった。